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大規模ウェブサイト構築のポイントとCMS導入のコツ|成功するサイト構築ガイド

2025年01月31日

大規模なサイトを立ち上げる、あるいはリニューアルする際、「どこから手をつければいいのだろう?」と迷う担当者の方は多いのではないでしょうか。特にページ数が数百~数千を超えるような規模になると、設計段階か […]

大規模なサイトを立ち上げる、あるいはリニューアルする際、「どこから手をつければいいのだろう?」と迷う担当者の方は多いのではないでしょうか。特にページ数が数百~数千を超えるような規模になると、設計段階から多くの要素をしっかりと考慮しないと、運用面で大きな負担が生じてしまいます。

本記事では、大規模ウェブサイト構築のポイントを軸に、以下の内容を解説します。

  • サイト構築における情報設計や制作フローの考え方
  • CMS導入による運用効率化の方法
  • 大量ページのパフォーマンスを保ちつつ、継続的に運営するためのポイント

特に「大規模なサイトを運営するのは初めて」という方でも理解しやすいよう、専門用語はできるだけ平易に、図表を交えながら紹介します。ウェブ制作やデザイン、コミュニケーションデザインを得意とする当社オウンドメディア「ペンギン」だからこそお伝えできるノウハウも盛り込んでいますので、ぜひ参考にしてください。


大規模サイトを構築する際、まず最初に検討すべきなのが、サイトの目的ターゲットの明確化です。ページ数やコンテンツが多いほど、「何をメインのゴールとし、どのユーザーに何を提供したいのか」をはっきりさせておかないと、情報の整理が曖昧になってしまいます。

サイトの目的を定義しよう

「そもそも何のためにサイトを作るのか?」という問いへの答えを明確にすると、全体像が見えやすくなります。例としては、以下のような目的が考えられます。

  1. 商品やサービスの購入・申し込み
    • 例:ECサイトや予約サイト、会員向けのマイページなど。
  2. 企業イメージの向上・情報発信
    • 例:プレスリリース、コーポレートメッセージ、ブログなど。
  3. お問い合わせや資料請求の獲得
    • 例:問い合わせフォーム、ホワイトペーパーのダウンロードページなど。

サイトの最終的なゴールを決めることで、トップページのレイアウトやコンテンツ構成、さらに下層ページの作り方まですべてに一貫性が生まれます。

ターゲットユーザーを具体化する

大規模サイトの場合、想定するユーザー層が幅広いケースも多いでしょう。たとえば、「BtoBからBtoCまで、さまざまな業種の方へ情報提供したい」といった要望があるかもしれません。だからこそ、以下のように具体的なペルソナを設定しておくと、サイト全体の言葉遣いデザインテイストがブレにくくなります。

  • 年齢・性別・職業(マーケティング担当者、HP制作担当者、広告代理店など)
  • どのような課題やニーズを抱えているか
  • 情報を得るために使うデバイス(スマートフォン、PC、タブレットなど)

最終的には、複数のペルソナをリストアップし、それぞれに合わせた導線やコンテンツを検討する作業が重要です。

運用担当者の視点も忘れずに

大規模サイトの制作や運用には、社内外を含め多くのメンバーが関わることがあります。特に、日常的にページを更新する運用担当者の視点は見落としがちです。以下のポイントにも注意してください。

  • 更新や承認フローはスムーズに回るか
  • 役割分担(ライター、デザイナー、管理者など)は明確か
  • コードの修正やデザイン変更が発生しないよう、誰でも使いやすい仕組みになっているか

このように、制作段階から運用者目線を取り入れることで、公開後のトラブルや手戻りを最小限に抑えられます。


大規模サイトでは、とにかくページ数が多いため、効率的な運用が欠かせません。ここでポイントになるのが「情報設計」と「CMS導入」です。

情報設計の基本~「ウェブサイト 構築 ポイント」を押さえる

情報設計とは、サイト内のコンテンツをどう整理し、どう配置するかを考えるプロセスを指します。特にページ数が数百~数千単位となる場合は、以下の点を意識することが「ウェブサイト構築ポイント」といえます。

  1. カテゴリの設計
    • 「サービス」「製品」「導入事例」「会社情報」「FAQ」「ブログ」など、大カテゴリをまず決める。
    • 大カテゴリ内にお知らせやプレスリリース、キャンペーン情報などのサブカテゴリを作る。
  2. 階層構造のシンプル化
    • ユーザーが迷子にならないように、可能な限り階層は2〜3階層程度に抑える。
  3. ナビゲーションの整理
    • メインメニュー、サイドメニュー、パンくずリストなどを活用し、どのページにいても上位階層に戻りやすくする。
  4. 検索機能の強化
    • 大規模サイトには必須。Google カスタム検索や独自検索エンジンを導入し、キーワード検索で必要な情報にたどり着きやすくする。

CMS導入のメリットと注意点

大規模サイトを運営するなら、CMS導入はほぼ必須といえるでしょう。CMS(Content Management System)を使うことで、HTMLやCSSの専門知識がなくても、記事や画像を簡単に更新できます。代表的なCMSの特徴を簡単な表にまとめました。

CMS名特徴                    注意点
WordPress無償のオープンソース- 世界的にシェアが高くプラグインが豊富セキュリティリスクに備えて定期的なアップデート必須
Movable Type静的生成(静的パブリッシュ)に強み- 表示速度・セキュリティの面で優位大規模サイトだとページ生成に時間がかかる場合あり
PowerCMS大規模環境向け機能が充実- CSV連携やワークフロー管理がしやすいライセンス費用など初期コストがかかる

CMS導入による主なメリットは、運用コストの削減情報の一元管理です。公開前の承認フローやアクセス権限の設定なども行いやすくなるため、多人数での更新作業が発生する大規模サイトではとても有効です。ただし、システムの導入・初期設定・カスタマイズにはそれなりの手間とコストが必要となるため、自社の要件や予算をしっかり擦り合わせて選定することが大切です。

運用ワークフローの可視化

情報設計とCMS導入が完了したら、次に意識したいのが運用面でのワークフローです。下記のように、どの役割の人が、どのタイミングで、何を実行するかを可視化しておきましょう。

  • ライターが原稿を作成コンテンツ編集担当が内容を確認・修正 → サイト管理者がCMSへ登録公開
  • 定期的なミーティングやタスク管理ツール(Backlog, Trello, Smartsheetなど)を活用し、進捗を一元的に管理
  • 運用ルールをドキュメント化し、担当者が入れ替わっても混乱しないようにする

このようなフローを明文化し実行することで、大規模なサイトでも一貫した品質を保ちやすくなります。


大規模サイトは、運用開始がゴールではありませんむしろ、そこからがスタートです。安定稼働させるためには、パフォーマンスの最適化やユーザビリティ向上にも気を配る必要があります。

パフォーマンス最適化の施策

ページ数が多いサイトは、サーバーへの負荷が増えるだけでなく、ユーザーが閲覧する際にもページ読み込み速度が遅くなりがちです。以下の施策を実施することで、快適な閲覧体験を提供できます。

  1. 画像・動画・リソースファイルの圧縮
    • 適切な拡張子(JPEG, PNG, WebPなど)を選択し、サイズを最適化。
    • Javascript、CSS等のファイルをgzip圧縮しサイズを最適化。
  2. CDN(Content Delivery Network)の導入
    • コンテンツを地理的に分散し、表示速度をアップ。
    • Webサーバーへの負荷を軽減しアクセス増加時のサーバーダウンリスクを軽減。
  3. キャッシュ設定
    • ブラウザキャッシュやサーバーキャッシュ、プラグインを活用し、再読み込みを高速化。
  4. Lazy Load(遅延読み込み)
    • ページのスクロールに合わせて画像や動画を読み込むことで、初回表示を軽くする。

ユーザーが迷わないためのサポートページ

コンテンツ量が多いサイトでは、ユーザーが目的の情報にたどり着けずに離脱するケースも増えます。そこで、以下のサポート設計を取り入れると効果的です。

  • サイトマップの設置
    • 大カテゴリや主なページへのリンクを整理し、一目でサイト全体の構造を把握できるようにする。
  • FAQ(よくある質問)ページ
    • よくある疑問をカテゴリ別にまとめることで、問い合わせ対応のコストも削減。
  • 検索機能の強化
    • 内部検索を導入し、ユーザーがキーワードから直接ページを探せるようにする。
  • 問い合わせフォームやチャットボット
    • ユーザーとのコミュニケーションを円滑にし、不明点を解消しやすくする。

継続的なメンテナンスと分析

最後に、「公開後の改善」も忘れないようにしましょう。アクセス解析やヒートマップを活用して、ユーザーがどこで離脱しているのか、どのページが人気なのかを継続的に分析することで、サイトの品質をさらに高められます。

  • Google AnalyticsやSearch Console、Microsoft Clarityなどで定期的にデータを確認
  • sitemap.xmlによる検索エンジンのクローラー巡回と検索インデックスの効率化
  • 人気ページを強化し、離脱率が高いページの導線やコンテンツを見直す
  • 新しいコンテンツを増やす際も、カテゴリや階層を崩さないように運用フローを守る

このように、作った後も継続的にメンテナンスや改善を続けることで、大規模ウェブサイト構築のポイントを最大限に活かし、多くのユーザーにとって価値ある情報基盤を育てることができます。


大規模ウェブサイト構築のポイントは以下のように整理できます。

  1. 目的とターゲットの明確化
    • 何のためのサイトなのか、誰に向けて情報を発信するのかをはっきりさせる。
  2. 情報設計とCMS導入で運営効率を高める
    • カテゴリ構造や階層を整理し、運用者がストレスなく更新できる仕組みを整える。
  3. パフォーマンス最適化とサポートページの整備
    • 大量のコンテンツを快適に閲覧してもらうために、表示速度やナビゲーションをきめ細かく配慮する。
  4. データ分析と定期的な改善
    • 公開後もアクセス解析を活用し、離脱率や人気ページの動向をチェックしながらサイトを育てる。

ページ数が多いサイトは一見ハードルが高いように感じますが、「ウェブサイト 構築 ポイント」を順序立てて押さえれば、むしろ多彩なコンテンツでユーザーに豊富な情報を提供できる強みがあります。また、サイト構築自体がゴールではなく、その後の運用体制やメンテナンスの仕組みこそが成功のカギとなります。

当社オウンドメディア「ペンギン」は、SNSマーケティングやファンマーケティングはもちろん、WEB制作やデザイン、コミュニケーションデザイン領域で培った知見を活かし、企業の大規模サイト制作にも多方面でサポート実績があります。「もっと詳しく相談したい」「自社のサイト構築プロジェクトをうまく進めるコツを聞きたい」という方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。一緒に、理想のウェブサイトを実現していきましょう。

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