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コミュニケーションデザイン

【サービス導入事例】オリジナルカップラーメンを最短5分で提供可能にした施策をご紹介

2025年02月27日

<取材協力> 約30年にわたり全国のこだわりのラーメン店を誘致し、来場者をラーメンの虜にしてきた「新横浜ラーメン博物館」。 2023年には、30周年プロジェクトの第2弾として「ラー博スゴメンラボ(以下 […]

<取材協力>

  • 株式会社新横浜ラーメン博物館
  • 常務取締役 岩岡 卓志 さま

約30年にわたり全国のこだわりのラーメン店を誘致し、来場者をラーメンの虜にしてきた「新横浜ラーメン博物館」。

2023年には、30周年プロジェクトの第2弾として「ラー博スゴメンラボ(以下、スゴメンラボ)」をオープン。麺・具材・スープ・容器・フタを自由に組み合わせることができる、オリジナルカップラーメンを提供しています。

kazeniwa クリエイティブチームは、Webアプリケーションの開発からシステムの実装、オフラインでの混雑緩和施策、改善までを一貫して支援しました。

今回は株式会社新横浜ラーメン博物館、常務取締役の岩岡さまに、スゴメンラボで待ち時間最短5分を実現したシステムや、新横浜ラーメン博物館自体へのPR効果などについてお伺いしました。

コンセプトは「面白生真面目」。スゴメンラボを立ち上げた経緯とは?

新横浜ラーメン博物館 常務取締役 岩岡さま

ー kazeniwaが企画から携わらせていただいているスゴメンラボは、どんな背景から誕生したのでしょうか?

岩岡さま:スゴメンラボのある場所は元々ラーメン作り体験のコーナーがあり、スペースの半分を別のコーナーにできないか模索していました。

というのも、ラーメン作り体験のコーナーは予約制で1日に受け入れられるお客さまの数が少なく、もっと多くのお客様に楽しんでいただけるコーナーを作りたかったからです。

アイデアを模索したところ、社内で「お客さまが自作でカップラーメンが作れたら面白いのでは」とスゴメンラボのアイデアが誕生しました。

新しいコーナーはコンセプトを「面白生真面目」として、個性的なラーメンから正統派のラーメンまで作れるようにしたいと考えました。

まずカップラーメンメーカーのヤマダイ株式会社さんと、具材の真空フライの技術を持つ株式会社アトラステクノサービスさんにお声がけし、青のスープやタコさんウインナーの具材などが実現しました。

次に必要だったのが注文動線です。

お客様に最大限楽しんでもらうためには、お客様がストレスなく楽しめる状態にしなくてはいけません。スムーズなオーダーができ、できるだけ待ち時間が少ない状況を作り上げる必要がありました。

そこで、すでに弊社との取引があり、これまでどんな提案でも形にしてくれたkazeniwaさんにお声がけしました。

館内のWi-Fiと連動するWebアプリで注文できるように

注文フローをスクリーンで説明

ー アプリ注文のアイデアは新横浜ラーメン博物館さまのアイデアで、kazeniwaが実装や運用部分を担当させていただきましたね。

岩岡さま:そうですね。当初はスマホ端末へインストールするネイティブアプリの導入を考えていましたが、kawaniwaさんのご提案で、Webブラウザ上で動くWebアプリに変更しました。

カップラーメンを作るためだけにスマホアプリをダウンロードしていただくにはハードルが高く、Webアプリの方が簡単に注文ができるからです。

さらにkazeniwaさんのアイデアで、ラー博の館外や営業時間外にオーダーされないように、Webアプリで館内のWi-Fiに繋いだ場合のみ注文できる仕様にしました。

館内だけで注文できる仕組みにすることで、注文管理が複雑化することを防ぎ、お客様には来館のみの特別感を持っていただけるようにしました。

またお客様自身も、来館したら最初にスゴメンラボでオリジナルカップラーメンを注文。

お待ちいただいている間に館内のラーメン店のお食事や展示を楽しみ、最後には思い出としてカップラーメンを持ち帰ることができる。この流れをスムーズに体験できるようになっています。

引用:新横浜ラーメン博物館「ラー博スゴメンラボ」

ー システムを現場で実装する際に、何か課題や困難を感じる部分はありましたか?

岩岡さま:お客様の画像をカップラーメンのフタに印刷する工程の構築に苦労しました。画像のサイズがとても大きい場合は、アプリで転送するのが難しいのです。

またカップラーメンのフタのように丸いものに印刷するのは、他の形と比べて難易度が飛躍的に高くなります。

これを解消するためにもkazeniwaさんにご相談しました。

丸い紙を印刷する技術をお持ちの富士フイルムイメージングシステムズ株式会社さんと、2社で最適解を出していただき、最終的にスムーズに印刷できるようになりました。

また出来上がったカップラーメンをお客様にどのように知らせるかも課題でした。

こちらもkazeniwaさんに相談し、最終的に電話番号を用いたショートメッセージを採用しました。Webアプリでの通知も可能だったのですが、それにはメールアドレスが必要で、若い世代のお客様は自分のメールアドレスを把握していない可能性があるため断念。

電話番号を用いたショートメッセージであれば、ほぼ確実に通知できるため最適解だと考えました。

kazeniwaは当事者意識を持ってお客様目線のアドバイスをしてくれる

新横浜ラーメン博物館 常務取締役の岩岡さま(左)と担当のkazeniwa取締役の白井(右)


ー オープン後、運用でトラブルはありませんでしたか?

岩岡さま:緻密に構築したおかげか、オープン後はデジタル周りのトラブルはほとんど起きませんでした。

より良く改善していけるように運用のマイナーチェンジはkazeniwaさんにお願いしていました。例えば注文が入った時に調理スタッフが見られる情報を増やしていただいたり、フタ用の画像をより印刷しやすようにしていただいたり。改善を通して、以前より効率が良くなり、最短5分でお客様に提供できるようになりました。

ー スゴメンラボはこれまで13万食以上を販売し、大人気のコーナーになりましたね。実際にお客様の様子を見て、どんな方に喜んでいただけていると思いますか?

岩岡さま:特に10、20代の若い世代のお客様にご好評いただいていると思います。以前「昭和レトロ」 がZ世代で流行し、当館の昭和の街並みを目的にした若い世代のご来場が増えました。

若い世代のお客様が昭和の街並みと一緒にスゴメンラボのカップラーメンの写真をInstagramに投稿し、自然と口コミが広がり、新たな来場にもつながっています。

昭和レトロの雰囲気が漂う館内

ー ラー博自体のPRにも繋がっているようで何よりです。kazeniwa クリエイティブチームの提案を受けてのご感想はいかがですか?

岩岡さま:当事者意識を持って対応してくださることに感謝しています。

スゴメンラボの後、入館パスポートの役割があるラー博会員アプリの導入の時もkazeniwaさんのご協力を得て実現したのですが、常に当館のシステムを理解していただいた上で「お客様目線」での提案をしていただきました。

kazeniwaさんのサービスを信頼した上で、これからも企画のバージョンアップを期待しています。

例えばアプリで登録した会員さまの情報に関するセキュリティ強化や、会員さま向けのイベントの開催など、ぜひこれからも当事者意識の伴ったアドバイスをお願いしたいです。

自分用にもお土産用にも喜ばれるカップラーメン

引用:新横浜ラーメン博物館「ラー博スゴメンラボ」

ー ご期待に応えられるようにこれからも努めて参ります。では最後に、読者に向けてスゴメンラボのアピールをお願いできますか?

岩岡さま:スゴメンラボではコンセプトの「面白生真面目」の通り、正統派ラーメンから、個性的な具材を用いた一風変わったラーメンまで作れます。

好きなお店のラーメンを再現するお客様もいらっしゃり、楽しみ方は人それぞれです。

具材の一番人気は「ねぎ」。個人的におすすめの具材は「たこさんウィンナー」です。20代の社員の「たこさんウィンナーが具材にあったら面白いんじゃないですか」というアイデアから生まれました。

実現するのは難しいかと思っていたのですが、株式会社アトラステクノサービス様のご協力で、顔のついたたこさんウィンナーの提供が可能になりました。

スープや具材は期間限定のものも出るので、ご来場いただく際はぜひチェックしてください。

さまざまな種類の麺・スープ・具材から選んでオリジナルカップラーメンが作れる

作ったラーメンをご自宅で飾られる方もいらっしゃいます。賞味期限の1か月を過ぎないうちにご賞味いただき、食べた後はご自身でデザインされたフタを家に飾っても良いかもしれないですね。

カップラーメンは自分用に作るのも良いですが、お土産やプレゼントにも喜ばれます。結婚祝いや入学祝い、受験の応援などで送ってみてはいかがでしょうか。

私も仕事関係で取引先の方に手土産としてお渡しすると、喜んでいただいています。

ー ありがとうございます。スゴメンラボの魅力がとても伝わってきました。引き続き、よろしくお願いいたします。

岩岡さま:よろしくお願いいたします。

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