ChatGPTの画像生成機能を活用すれば、誰でも簡単に高品質な画像を作成可能です。
本記事では、DALL-E3を使った画像生成の基本やプロンプトのコツ、商用利用時の注意点を解説。
AIを活用して効率よく魅力的なビジュアルを作成したい方は、ぜひ参考にしてください。
AI技術の進化がクリエイティブ作成にもたらす影響と課題
AIがクリエイティブ作成に用いられるようになった背景と課題を解説します。
- AIが活用されるようになった背景
- AI進化の影響と今後の課題
AIが活用されるようになった背景
AI技術は飛躍的な進歩を遂げ、高度なデータ分析やパターン認識が可能となり、さまざまな業界で普及しています。
クリエイティブ業界では、AIが大量のデータを解析し、トレンドやユーザーの好みに基づいた最適なデザインやコンテンツを提案する環境が広がっています。
またインターネットの普及に伴い、Webコンテンツの量は膨大に増加。
年々コンテンツ制作のスピードと効率性が求められており、AIがそのニーズの手助けとなっています。
AI進化の影響と今後の課題
AI技術の進化により、制作時間の短縮やコスト削減など、クリエイティブの生産性が向上しています。
一方で、まだまだAI活用は進んでいないのが問題です。
<図解>
出典:アドビ、国内外のマーケター/消費者の生成AI活用実態調査の結果を発表 | Adobe
Adobe社によれば、生成AIをビジュアルアイデアや画像の生成に使用している企業はまだまだ少ないことがわかっています。
そしてその懸念のNo.1は「生成AIが作成したコンテンツの有用性や正確性(41%)」だったとのことです。
今後企業には、AI活用を前提とした業務フローの構築や、既存のデザイナーとAIとの融合が求められることが想定されます。
まずはよく知られているChatGPTなどから触れはじめ、少しずつ生成AIの特徴を知ることが大切です。
ChatGPTの画像生成機能の基本
ChatGPTで画像生成をする際の基本を押さえておきましょう。
- DALL-E3とはOpenAI社の画像生成AI
- ChatGPTでDALL-E3を有料・無料で利用する場合の違い
- DALL-E3の利用方法
DALL-E3とはOpenAI社の画像生成AI
ChatGPTで画像を作成する際に用いられる技術は画像生成AIの「DALL-E3」です。
「DALL-E3」は2023年にリリースされたOpenAI社のAI。
2022年に発表された「DALL-2」よりもプロンプトに含まれる指示や文脈を正確に理解できるように進化しています。
他にも解像度の向上や、暴力的・成人向けの内容を生成しない機能なども実装されています。
「DALL-E3」では、ChatGPTを通じてプロンプトの修正や改善を行いながら、最適な画像生成を行うことができます。
ChatGPTでDALL-E3を有料・無料で利用する場合の違い
ChatGPTで「DALL-E3」を利用する場合、有料と無料版があります。
無料版の場合は1日2回までの利用制限があり、有料版を使用したい場合には、ChatGPT Plus以上に加入する必要があります。
例えば、ChatGPT Plusの使用には、月額20ドル(約3,000円)の利用料が必要ですが、GPT-4やDALL-E3など多くの機能が使えるため、利用する価値は十分に価値のあるサービスと言えるでしょう。
DALL-E3の利用方法
現在のChatGPTでは、画像生成の指示をプロンプト入力するだけで、DALL-E3が自動的に動作します。
また、GPT-4は「All Tools」となっており、Webブラウジングや画像生成を1つのチャット内で利用できる点は非常に利便性が高いと言えます。
ChatGPTで画像を生成するメリットは、プロンプトを日本語で入力しても認識される点と、チャット内でやり取りしながら画像の修正ができる点です。
誰でも簡単に扱えて、高品質な画像を生成できるのが魅力です。
ChatGPTで画像を作成する際のプロンプトのコツ
実際にChatGPTで作りたい画像を作成する際に、重要となるプロンプトについて解説します。
プロンプトとは、AIとの対話やコマンドラインインタフェース(CLI)など、対話形式のシステムでユーザーが入力する指示や質問のことを指します。
ChatGPTでAI画像生成を行う際のプロンプトは、「どのような画像を作ってほしいか」を具体的に指示するものです。
この指示の精度によって、画像生成のアウトプットは変わります。
したがって、プロンプトの扱いがとても大切なのです。
- プロンプトは具体的に書く
- 修正指示を積み重ねる
- ネガティブプロンプトを利用する
プロンプトは具体的に書く
画像のイメージが明確にある場合は、なるべく言語化して具体的にプロンプトに落とし込むことが大切です。
具体的な描写が思いつかない場合は「魅力的な画像を作るために、テーマに基づく具体的なシチュエーションを提案してください」とプロンプトに盛り込むなど、ChatGPTに相談してみるのもOKでしょう。
今回は「茶色のソファで眠っているトラ猫」の画像を作るときの例をあげて説明します。
●プロンプトの具体例:悪い例
「ソファに座っている猫の画像」
悪い例のプロンプトの場合、ソファや猫の色、猫の表情などの指定がないため、上記のような画像が出来上がります。
それではもう少しくわしい情報を盛り込んだプロンプトにしてみましょう。
●プロンプトの具体例:良い例
「茶色の革張りのソファで丸まって眠っているふわふわのオレンジ色のトラ猫の画像」
ソファや猫の色、猫の表情を指定することで、思い通りの画像が作成されました。
修正指示を積み重ねる
ChatGPTで、一回でイメージ通りの画像作成を行うのは難しいことが多いです。
追加プロンプトで修正を加えていくことで作りたいイメージに近づきます。
「DALL-E3」では生成した画像にIDが付与されているため、このIDを指定して修正を加えていきます。
●修正前のプロンプト:「かわいい猫の画像」
・修正後のプロンプト:「かわいい白い猫」
毛の色を追加指定することで、イメージ通りの画像を作ることができました。
ネガティブプロンプトを利用する
表現してほしくないものをプロンプトとして指示するネガティブプロンプトも、精度の高い画像生成を行う上で非常に大事な要素です。
適宜プロンプトに取り入れて、イメージに合う画像が生成されるようにしましょう。
ChatGPTで画像作成する際の注意点
ChatGPTで画像生成をするときに知っておくべき注意点を解説します。
- 商用利用可能か確認
- 著作権侵害ではないか注意
- ChatGPT画像生成の技術的な制限
特に商用利用する場合には、その利用可否や、著作権侵害にあたらないか等に注意しましょう。
商用利用可能か確認
ChatGPTで生成した画像は、OpenAIの利用規約を遵守する限り、商用利用を含むあらゆる目的で使用できます。
また、DALL-E 3で生成された画像には著作権がなく、基本的には自由に使用できます。
ただし、OpenAIの利用規約により特定の制限がある可能性があるため、最新の規約を確認することが重要です。
著作権侵害ではないか注意
画像生成AIにまつわる著作権問題は、大きく「AI開発・学習段階」、「生成段階」、「利用段階」の3つに分類されます。
ユーザーが注意すべきなのは利用段階です。
文化庁の公表資料によると、AIを使って画像を生成した場合でも、人間が絵を描いた絵と同様に、「類似性」と「依拠性」を基に著作権侵害かどうかが判断されます。
また、実在の人物や著作権のあるキャラクターに酷似した画像の使用にも注意が必要です。
ChatGPT画像生成の技術的な制限
AIの学習データの大部分は英語で構成されているため、日本語のプロンプトに対する理解が英語ほど高度ではありません。
そのため、日本語のプロンプトを使用すると、指示が正確に反映されない場合があり、細かい調整が難しいことが課題です。
さらに、ChatGPTの「DALL-E」による画像生成では、画像内に日本語のテキストを正しく反映させることがほぼ不可能です。
画像内に日本語テキストを入れたい場合は、その部分のみ人の手で加筆する必要があります。
ChatGPTと人の技術の融合で、クオリティの高いクリエイティブが作成可能
ChatGPTによる画像生成は、たしかに便利で効率的です。
しかし、AIの画像生成には、まだ課題も多く、人の手による修正を加えずにコンテンツとして完結するには至っていません。
また、広告やコンテンツで求められるのは単なるデザインの美しさや技術的なクオリティではなく、「 誰に・何を伝えるのか」 というストーリーや戦略まで考え抜かれたクリエイティブ です。
「AIがあるからデザイナーは不要」ではなく、「AIを活用することで、デザイナーがより質の高いクリエイティブを生み出せる」という考え方が重要になっています。
kazeniwa Creative Teamでは、最新の技術とデザイナーによる創造力を掛け合わせ、より魅力的なデザインを提供します。
ただ美しいだけではなく、ブランドの価値を高め、ユーザーに響くクリエイティブ をご提案し、お客様のビジョンを形にするお手伝いをします。