企業ブランドの価値を向上させ理想の姿へと取り組んでいくコーポレートブランディング。
言葉は知っているが「具体的にどんなものなのか」「何をしたら良いのか」わからないという方は多いのではないでしょうか。
本記事では、コーポレートブランディングについて基本の考えや具体的な施策まで、わかりやすく解説します。
後半では成功事例も解説しているので、ぜひ最後までご覧ください。
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コーポレートブランディングとは
コーポレートブランディングとは、企業全体をブランド化する取り組みを指します。
またブランドには以下の3つがあり、ブランディングの際にはわけて考えなくてはなりません。
企業ブランド | 企業が持つ独自のイメージや価値:Apple / CHANEL |
商品ブランド | ブランド名や商標(品質や特徴など差別化できるもの):iPhone / MacBook |
個人ブランド | 個人が持つ独自のイメージや価値観:スティーブ・ジョブズ |
コーポレートブランディングで取り組まなければならないのは、企業ブランドの価値を向上させることです。
「コーポレートブランディングがわかりずらい」という方は、向上すべきブランドを意識できていない、あるいは、3つまとめてブランディングすることだと考えているのではないでしょうか。
実際、コーポレートブランディングで必要になるのは「企業ブランドの向上」ですので、商品・個人ブランドは一度捨て置き、企業全体のイメージをブランディングする必要があると理解しておくとよいでしょう。
世の中にはブランディングされたものが身近に溢れています。
例えば、国民的アイドルである『嵐』は、いい曲だから売れるというよりも彼らが「好き」だからCDやグッズを買っているという要素が強いのではないでしょうか。
ブランディングとは好きになってもらうことです。コーポレート(企業)を好きになってもらえるような、イメージや価値の向上を図りましょう。
コーポレートブランディングの目的と効果
コーポレートブランディングの目的は、企業が持つイメージや価値を向上させることで、現状の姿から理想の姿へとなることです。
そのため、いますぐ施策をうって「イメージを上げよう」「売上に繋げよう」といったマーケティングの話ではなく、5年10年先を見据えた経営戦略と言っても過言ではありません。
また、現状の姿から理想の姿へ向かっていくコーポレートブランディングのプロセスでは、以下3つの効果が期待できます。
- 優秀人材の採用・リテンション
- インナーブランディング
- アウターブランディング
優秀人材の採用・リテンション
現状「ベンチャーだから知名度が低い」「中小企業には優秀な学生はこない」と思っている企業は多いのではないでしょうか。
いまでは学生も起業する時代であり、そんな彼らが重視するのは
- どんな思いを持った人と働けるのか
- 何が学べてどう成長できるのか
- その結果、どんな人生が歩めるのか
のような入社後の「自分」のことです。
企業独自のイメージや価値を見出すことは求職者にとって大きな魅力に繋がります。
また、企業ブランドに惹かれて入社した人材は、企業への愛着心が強いため、入社後の貢献度が高く、離職率低下も期待できるでしょう。
インナーブランディング
インナーブランディングとは、企業ブランドを社内の従業員に浸透させ、従業員自身が価値を感じ周囲に共有することで、顧客サービスの向上、業績の向上などに繋げる取り組みです。
企業の理想の姿が明確になることで、従業員は自社で働くことへの意義や誇りを持つことができ「エンゲージメントの向上」「(商談で)顧客からの高い評価」に繋がります。
またいまは「一億総評論家」という言葉ができるくらい個人のSNS発信力に拍車がかかってきている時代です。
いくら外部への広告・ブランディングにお金と労力を費やしても、内部者が発した一言で築き上げてきた価値やイメージが崩れる恐れがあります。
アウターブランディング
アウターブランディングとは、企業や組織が顧客や市場に向けて自社のブランド価値を向上させるための取り組みを指します。
企業ブランドの価値を感じた従業員が、顧客とコミュニケーションしていくことで「(商談で)顧客からの高い評価」が得られるとお伝えしました。
それらは顧客満足度、ロイヤルティ(愛着)に繋がり、企業ブランドが自社を選んでもらえる理由となります。
同スペック・同価格の商品が2つあった場合、国民的アイドル『嵐』がPRをしていたらどうでしょう?嵐ファンであればそちらを選びます。
企業も自社のファンを増やしていくことが他社と差別化できる方法です。
コーポレートブランディングの進め方と具体的な施策
コーポレートブランディングの進め方は、大きく分けて「現状の洗い出しと言語化、それを形成」と「形成したものを発信、浸透させる」の2つです。
具体的な施策と併せて詳しく解説します。
- 現状の洗い出しと言語化・形成
- 形成したものを発信・浸透
1.現状の洗い出しと言語化・形成
コーポレートブランディングは、5年後10年後の理想の姿を目指していく取り組みであるとお伝えしました。
理想を描くためには、現状把握が不可欠です。
現状把握に最適な手段として「経営層へのインタビュー」「ステークホルダー(利害関係社)へのインタビュー」が挙げられます。
経営層へのインタビューでは、企業の強みやビジョンを再確認するため「企業の成り立ちや歴史」「業界の経験や知識」を語れる方への取材が必要です。
ステークホルダーへのインタビューでは、実際に現場で働く従業員へ話を伺うことで「なにが問題なのか」「どう直せば良くなるのか」について、憶測ではなく事実を把握できます。
また、顧客へインタビューやアンケートをおこなうことで「⾃社が思うニーズはお客さまが必要としているものなのか」「自社も気づいていない強み」を知ることが可能です。
次に、インタビューで得た情報をステークホルダーの印象に残るようなメッセージへと⾔語化していきます。
具体的に何を言語化するかは、企業によりますが例えば以下のようなものが挙げられます。
- ビジョン(経営目標・目的)
- ミッション(使命・役割)
- パーパス(企業の存在意義)など
言語化ができたらブランドシンボルの作成をおこないましょう。
言語化したビジョン・ミッション・パーパスなどのフレーズから、ブランドを表現し印象づけるためのシンボル(ブランドカラーやロゴデザインなど)を形にしていきます。
2.形成したものを発信・浸透
コーポレートブランディングは、形になってからがようやくスタートです。
ここから先、インナー(従業員)やステークホルダーに好きになってもらえるよう、ファンになってもらえるブランドとなるため発信と浸透活動が重要になります。
コーポレートブランディングの成功事例ーコカコーラー
コカコーラはいまでは誰もが知っているアメリカの老舗飲料メーカーです。
ブランドイメージとして思い浮かぶのは、赤色の背景に白色の文字を想像するのではないでしょうか。
世界的に愛飲されているコカコーラブランドは、CM戦略を中心にさまざまなキャンペーンを実施してきました。
CMには、家族や友人と大人数で幸せそうな描写がいくつも起用されています。
また、スポーツイベントへの協賛も積極的におこなっており、2020年東京オリンピックの公式協賛パートナーやFIFAワールドカップにおいても協賛しています。
誰かと観戦する国民的なスポーツのそばには、「コカコーラがある」のようなブランディングです。
コカコーラのおこなったキャンペーンの1つに「Arctic Home」があります。
こちらは製品・サービスの広告や販促活動でおこなわれたものではありません。
世界自然保護基金(WWF: World Wildlife Fund)と協力して、ホッキョクグマとその生息地の北極を保護する目的でおこなわれた新しいIMC活動です。
コカコーラは、ホッキョクグマの保護活動をするために、クリスマスシーズンにホッキョクグマを起用した白い缶のコーラを発売しました。
また、1993年には、ホッキョクグマとホッキョクグマの生息地北極を保護するための活動を支援するために世界自然保護基金(WWF)とパートナーシップを締結。
2011年の11月に同社とWWFが共同で立ち上げたのが「Arctic Home」基金です。
コカコーラはWWFに200万米ドル(約1.5億円)を寄付し、さらに2012年3月15日までに消費者が寄付した額(最大100万米ドル)を追加で寄付をしました。
消費者からの寄付額をみるとコカコーラがどれだけ愛された企業ブランドであるかおわかりいただけたのではないでしょうか。
まとめ
コーポレートブランディングとは、企業全体をブランド化する取り組みであり、企業ブランドの価値を向上させることです。
5年後、10年後、理想の姿になれるよう、現状を把握し理想を言語化・形にしていきましょう。
またインナーやアウターに好きになってもらえるブランドとなるためにファン化は欠かせません。
弊社kazeniwaでは、顧客の新規獲得からファン化まで一連の取り組みをサポートしています。
何からわからないとこやお悩みの際は、ぜひ弊社までご相談ください。
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