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ロイヤルカスタマー戦略とは?重要性や具体事例、ロイヤルカスタマー戦略を始めるための4stepを解説

2023年12月08日

ロイヤルカスタマー戦略とは、安定した売上や利益のために重要な「ロイヤルカスタマー」を増やす戦略のことです。 企業は顧客をファンにすることで、サービスや商品を継続的に利用・購入してもらえます。 本記事で […]

ロイヤルカスタマー戦略とは、安定した売上や利益のために重要な「ロイヤルカスタマー」を増やす戦略のことです。

企業は顧客をファンにすることで、サービスや商品を継続的に利用・購入してもらえます。

本記事では、ロイヤルカスタマー戦略の重要性や具体事例、ロイヤルカスタマー戦略を始めるための4つの手順を解説します。

自社のファンを増やしたい企業や、ロイヤルカスタマー戦略の進め方を検討している方はぜひ参考にしてみてください。


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ロイヤルカスタマー戦略とは「ロイヤルカスタマーを増やして売上を拡大させる戦略のこと」

ロイヤルカスタマー戦略とは「企業の商品やサービスに愛着や信頼を持つロイヤルカスタマーを増やすことで売上を拡大させる戦略」のことです。

ロイヤルカスタマー戦略では顧客分析やロイヤルカスタマーの育成が重要です。

ロイヤルカスタマー戦略の分析に役立つツールとして、以下のようなものが挙げられます。

  • CRM(Customer Relationship Management)
  • MA(マーケティングオートメーション)
  • SFA(Sales Force Automation)
  • コミュニティサイトの構築
  • ロイヤルティプログラムの導入

ロイヤルカスタマーはリピート率や購入単価が高く、企業にとって重要な存在と言えるため、どのように戦略を進めていくかの検討が必要です。

ロイヤルカスタマーとは

ロイヤルカスタマーとは「この会社から商品を購入したい」「この会社が提供しているサービスなら信頼できる」というように、企業のファンとして定着してくれる顧客のことです。

企業の商品やサービスに対して愛着や信頼を持ち、企業のファンとしてブランドイメージを高めてくれます。

ロイヤルカスタマーの定義は、企業の商品やサービスごとに異なります。

本記事後半ではロイヤルカスタマー戦略の具体事例として、2つの企業を紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

顧客ロイヤルティとは

顧客ロイヤルティとは、顧客が企業の商品やサービスに対して感じる「愛着」や「信頼」のことです。

顧客のロイヤルティはロイヤルカスタマー戦略を行う上でも大切な指標となります。

顧客のロイヤルティを測る指標には以下の2つがあります。

  • 行動面に基づいたロイヤルティ
  • 心理面に基づいたロイヤルティ
顧客ロイヤルティ

行動面に基づいたロイヤルティとは、顧客が商品やサービスを購入した回数、利用頻度といった行動面のこと。

心理面に基づいたロイヤルティは、主に顧客の感情面を指す指標です。

商品やサービスに対する愛着や信頼、他者に口コミを広めたいという気持ちに関するものとなっています。

顧客の購買やサービスの利用に対するロイヤルティを行動面、心理面に基づいて測ることで、ロイヤルティの高い顧客を増やすことが可能です。

ロイヤルカスタマー戦略の重要性

ロイヤルカスタマー戦略の重要性を以下4つの観点から解説します。

  • 売上や利益の安定化
  • 新規顧客の獲得
  • 商品やサービスの改善・開発
  • 顧客ロイヤリティの向上

1.売上や利益の安定化

ロイヤルカスタマーはブランドやミッションに共感して商品やサービスを継続的に購入してくれるので、企業の収益源となります。 

さらに、ロイヤルカスタマーは他社との価格競争に影響されずに自社の商品やサービスを購入してくれるため、商品やサービスの利益率を高めることにも繋がります。

ロイヤルカスタマー戦略によってロイヤルカスタマーを増やすことは、売上や利益の安定化のためにも重要です。

2.新規顧客の獲得

ロイヤルカスタマーは、企業のファンとして口コミやSNSなどで企業やブランドを積極的に紹介してくれます。

ロイヤルカスタマーが広告塔となってくれるので、無料で宣伝効果を得られるうえ、新規顧客の獲得に繋がります。

また、ロイヤルカスタマーから口コミやSNSなどを通して紹介される情報は消費者にとって信頼性が高いものです。

株式会社ネオマーケティングが2021年に実施したインターネットリサーチ。

「ファンとなった企業・ブランドを知ったきっかけはなにか?」という質問に対して「知人・家族・パートナーの紹介」がテレビCM・SNSと並んで約2割という結果となっています。

参考:20歳~69歳の男女1000人に聞いた「ファンづくりに関する調査」|株式会社ネオマーケティング|PRTimes

3.商品やサービスの改善・開発

ロイヤルカスタマーは企業やブランドに対し、意見や要望を伝えてくれる存在です。

ロイヤルカスタマーからのフィードバックによって、顧客のニーズや課題を把握できます。

また、ロイヤルカスタマーは新しい商品やサービスに対しても忠実なので、試験的な導入や検証に協力してくれる可能性も高まります。

把握したニーズや課題、検証実験結果などを商品の改善やサービスの開発に利用できるため、ロイヤルカスタマー戦略は重要です。

4.顧客ロイヤルティの向上

ロイヤルカスタマー戦略では、顧客との長期的な関係性を構築することも重要です。

長期的な関係を築くには、顧客に対して個別の対応や付加価値の提供を行う必要があります。

個別対応や付加価値を提供することで、顧客の企業やブランドに対する信頼や愛着をより強められます。

顧客ロイヤルティを高める主な方法は、以下の通りです。

  • 顧客情報の管理を行う
  • ロイヤルティプログラムの実施
  • カスタマーサポートの質の向上 

ロイヤルカスタマー戦略を始めるための4Step

本章では、ロイヤルカスタマー戦略を始めるために以下の4つの手順を解説します。

  • Step1:自社にとってのロイヤルカスタマーを定義する
  • Step2:カスタマージャーニーマップを作成する
  • Step3:各フェーズの顧客をロイヤルカスタマーに引き上げる施策を実施する
  • Step4:施策の効果を測定し、当たりの施策を見つける

Step1:自社にとってのロイヤルカスタマーを定義する

まずは自社の商品やサービスに対して愛着や信頼の強い顧客を、どのような基準で判断するかを明確にします。 

企業によってロイヤルカスタマーの定義は異なるため、自社独自の指標を設定する必要があります。 

ロイヤルカスタマーを定義する際は「顧客ロイヤルティ」でも解説した、行動面と心理面に基づいた以下のような指標を用いると効果的です。

  • 購入回数
  • 購入単価
  • リピート率
  • 継続期間
  • NPS(ネットプロモータースコア)
  • CES(顧客努力指標) など
  • RFM分析

関連記事: RFM分析とは?基本知識や分析手法について紹介

ロイヤルカスタマーの定義を明確にすることで、現状の顧客層を分析しやすくなり、ロイヤルカスタマーへ育成するための施策を立案しやすくなります。

Step2:カスタマージャーニーマップを作成する

カスタマージャーニーマップ

次に、顧客が自社の商品やサービスに出会ってからロイヤルカスタマーになるまでのプロセスを図式化した「カスタマージャーニーマップ」を作成します。 

カスタマージャーニーマップは、顧客と商品やサービスの各接点でどのような思考や感情、行動をしているかを可視化するツールです。

今回は、CRMツール『Hubspot』のテンプレートを使用してカスタマージャーニーマップを作成しました。

カスタマージャーニーマップを作成することで顧客が抱える課題やニーズ、満足度や不満度などが把握しやすくなります。

また、顧客視点に基づいた改善策も考えやすくなると言えます。

Step3:各フェーズの顧客をロイヤルカスタマーに引き上げる施策を実施する

次に、カスタマージャーニーマップで分析した各フェーズの顧客をロイヤルカスタマーに育成するために、施策を考え実施します。

たとえば、商品やサービスへの興味関心が低い顧客に対しては、魅力的なコンテンツやキャンペーンを使って訴求します。

他にも、購入後に離脱しがちな顧客に対しては、アフターサービスやフォローメールなどで関係性を深められるでしょう。

さらに、リピート購入している顧客に対しては、ロイヤルティプログラムやレビュー投稿などで感謝や評価を伝えるといった施策の検討が可能です。

Step4:施策の効果を測定し、当たりの施策を見つける

最後のステップでは、実施した施策の効果を測定し、改善点や成功事例を見つけます。

ロイヤルカスタマー戦略の施策を効果測定するためには、以下のような指標が用いられます。

  • LTV(生涯顧客価値)
  • NPS(ネットプロモータースコア)
  • RFM分析(購入頻度・金額・最終購入日)
  • Churn Rate(チャーンレート) 

施策の効果を測定することで、顧客ロイヤリティの変化や施策の費用対効果などを把握しやすくなり、より効果的な施策を見つけやすくなります。

ロイヤルカスタマー戦略の具体事例

ロイヤルカスタマー戦略の具体事例として、以下2つの企業を紹介します。

  • スターバックスコーヒージャパン|ロイヤルティプログラム
  • ホテルニューオータニ|会員特典

本記事では、ロイヤルカスタマー戦略の成功事例ではなく、ロイヤルカスタマーをどのように定義しているのかに焦点を置いて解説します。

1.スタバ(スターバックスコーヒージャパン)|ロイヤルティプログラム

2022年12月末で1080万人の会員を抱えるロイヤルティプログラム「Starbucks® Rewards(スターバックス® リワード)」。

スタバの愛称で知られるスターバックスコーヒー。

シアトル発祥のコーヒーショップで、日本国内には約1,900もの店舗があります。

スタバの「Starbucks® Rewards(スターバックス® リワード)」は、公式アプリや登録済みスターバックス カードでのお買い物でスターがたまるプログラムです。

会員特典として新商品を先行販売したり、スターをためるとコーヒーやフードなどが購入できるe-Ticketに交換できたりします。

リワードプログラムは、MyStarbucks会員の登録とスターバックスカードの登録・入金・支払いで参加できます。

参考:Starbucks® Rewardsとは|スターバックスコーヒージャパン

2.ホテルニューオータニ|会員特典

ホテルニューオータニは、1964年に東京に開業したプラザ型ホテルのコンセプトで知られる高級ホテルです。

ホテルニューオータニでは、国内のニューオータニホテルズに宿泊・レストランの利用実績のある会員を中心に、優待券をプレゼントしています。

2022年冬・2023年夏の場合、前年10月〜本年9月内が集計対象期間です。

この期間にニューオータニクラブポイント25,000ポイント以上を獲得した人が対象です。

ニューオータニクラブポイントは100円で5ポイントたまる仕組みなので、単純計算で集計期間内に500,000円利用するとロイヤルカスタマーとなります。

ただし、ホテルニューオータニでは条件を満たした方へのポイントプレゼントキャンペーンなども行われているため、あくまでも参考程度にお考えください。

参考:ロイヤルカスタマープレゼント|会員特典

ロイヤルカスタマー戦略にはロイヤルカスタマーの育成が重要

本記事では、ロイヤルカスタマー戦略の重要性や具体事例、ロイヤルカスタマー戦略を始めるための4つの手順を解説しました。

ロイヤルカスタマー戦略を成功させるためには、ロイヤルカスタマーの育成が最も重要です。

ロイヤルカスタマー戦略を分析するツールを利用すると効率的に戦略を進められます。

顧客ロイヤルティやロイヤルカスタマー戦略の重要性まで理解したうえで自社に合った施策を展開できるとよいでしょう。

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