ここ数年、SNSを活用した採用活動が急速に広がっています。
本記事では、採用活動にSNSを上手に取り入れている事例を紹介。
成功している企業に共通するポイントも解説します。
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SNS採用が広がる背景
- 求職者の情報収集行動が変化している
- 採用ブランディングの重要性が高まっている
求職者の情報収集行動が変化している
求職者は、就職活動の際に企業のコーポレートサイトや求人媒体だけでなく、SNSを通じて企業の実態や雰囲気をリサーチするのが当たり前になっています。
特にZ世代は、信頼できる企業情報として「公式SNS」や「社員の発信」に価値を見出す傾向が強く、SNSは採用活動の「一次接点」として機能しています。
採用ブランディングの重要性が高まっている
求人市場の競争が激しくなる中で、企業の「らしさ」や「共感されるストーリー」を伝える採用ブランディングが重視されており、SNSはその発信チャネルとして最適です。
単なる情報発信ではなく、「企業として誰を求めているのか」「どんな価値観を持っているのか」を表現できることで、応募者とのミスマッチを減らす効果も期待できます。
SNS採用における注意点
- 継続的な運用体制が必要
- 投稿内容には配慮が必要
継続的な運用体制が必要
SNS採用は一過性のキャンペーンではなく、中長期的に信頼を築くコミュニケーション活動です。
定期的な投稿、コメントへの対応、コンテンツの更新が欠かせません。
社内での運用体制やスケジュール設計が不十分なまま始めると、途中で更新が止まり、かえって企業の印象を損ねる可能性もあるため注意が必要です。
投稿内容には配慮が必要
SNSは企業の「顔」となるため、投稿する内容には細心の注意が必要です。
特に以下のような点をチェックしましょう
- プライバシーや機密情報の配慮
- ハラスメントや偏見につながる表現の排除
- 自社らしさが伝わるトーンでの統一
適切なガイドラインの整備と、発信に対する教育も重要です。
SNS採用の成功事例5選
実際にSNS採用を活用して成果を上げている企業の事例を5つご紹介します。
株式会社ニトリ|Instagram × 社員発信
ニトリは、Instagramを活用して社員による「現場のリアルな声」を中心に発信しています。
店頭スタッフや本部社員の日常、研修風景、プロジェクトの裏側などを写真とともに紹介しています。
Instagramはビジュアル訴求に優れた媒体であり、「働く人の表情」や「現場の雰囲気」を写真で伝えるのに最適です。
ニトリのように社員視点の投稿を軸にすることで、リアリティと親近感が生まれ、「この会社で働く自分」をイメージしやすくなります。
株式会社サイバーエージェント|X×情報発信の多角化
サイバーエージェントでは、X(旧Twitter)での情報発信を部署ごとに細分化し、各事業部のカルチャーや活動内容を定期的に発信しています。
また、社員個人の発信も推奨し、社内外のネットワークづくりにも寄与しています。
X(旧Twitter)はリアルタイム性と拡散力が強く、情報の「鮮度」や「人の温度感」を伝えるのに向いています。
サイバーエージェントは、部署単位で異なる発信を行うことで、多様なカルチャーを伝えています。
求職者が自分に合った環境を見つけやすくなり、応募前から親近感を持ってもらえる土壌を整えることができています。
参考:株式会社サイバーエージェント | 公式X(Twitter)
株式会社エイチ・アイ・エス|TikTok × 業務の可視化
HISではTikTokを使って、旅行業界の楽しさや現場のリアルをショート動画で発信しています。
若手社員が登場する企画や、オフィスツアー、接客の裏側など、企業の雰囲気が伝わるコンテンツです。
TikTokはストーリー性と短尺動画での表現力に優れており、「見てすぐに伝わる」体験型コンテンツに強みがあります。
HISは、業務の裏側や社員のキャラクターを伝えることで、業界の魅力と企業文化を若年層にわかりやすく伝えています。
株式会社ディー・エヌ・エー|YouTubeによる多層的アプローチ
DeNAは、新卒採用向けの公式X(旧Twitter)アカウント「@DeNA_shinsotsu」や、YouTubeチャンネル「DeNA-Business」を活用し、企業理解を深める情報発信を行っています。
特にYouTubeでは、事業戦略や社風、キャリア形成に関するコンテンツを動画で紹介し、視覚的に企業の魅力を伝えています。
XとYouTubeという異なるSNSを組み合わせることで、「情報の即時性」と「理解の深さ」を両立している点が成功のカギです。
Xではリアルタイムで気軽に接点をつくり、YouTubeでは詳細な解説やインタビュー動画によって企業文化への共感を醸成しています。
また、求職者が就職活動において重要視する「働く人の雰囲気」や「事業へのリアルな理解」に応える情報を自主的に発信することで、エンゲージメントを高め、選考への導線を自然に構築しています。
三陽工業株式会社|TikTok × 中高年社員のユニークな動画配信
三陽工業株式会社は、TikTokを活用して中高年社員が全力で遊ぶ姿を投稿し、「おじさんTikTok」として話題を集めています。
役員や役職者が出演するユニークなショート動画を配信し、親しみやすい企業イメージを形成しています。
TikTokは若年層に人気のSNSですが、三陽工業はあえて中高年社員を前面に出すことでギャップを生み出し、視聴者の関心を引きました。
このユニークなアプローチにより、企業の認知度向上とともに、Z世代の人材確保にも成功しています。
参考:フォロワー4万人突破「おじさんTikTok」がZ世代採用の切り札に
SNS採用で成功した企業に共通する3つのポイント
ここまで紹介した事例から、SNS採用で成果を出す企業にはいくつかの共通点があります。
ただSNSを始めるだけではなく、「誰に、何を、どのように伝えるか」を明確にすることが必要です。
SNS採用における成功企業の3つの共通項
- 採用ターゲットに合わせた媒体とコンテンツ選び
- 「人」を中心に据えた情報発信
- 一貫したトーンと継続的な運用体制
採用ターゲットに合わせた媒体とコンテンツ選び
SNSはそれぞれの特性により、向いている採用ターゲットやコンテンツの形が異なります。
Instagram:ビジュアル重視の媒体であり、オフィスの雰囲気や社員の姿を写真で伝えたい場合に効果的。Z世代や感性重視の学生に刺さりやすい。
X(旧Twitter):リアルタイム性やフランクな情報発信に強み。企業文化や社員の声をタイムリーに届けられる。
TikTok:短尺動画による体験型コンテンツが中心。若年層との距離感を縮めたい企業に向いており、日常業務やイベントの裏側紹介と相性が良い。
成功企業は、採用したい人材像を明確にし、それに適したSNSチャネルとコンテンツ設計を行っています。
「人」を中心に据えた情報発信
どの企業も共通しているのは、「社員の存在」を前面に押し出していることです。
現場社員の声、若手社員による発信、オフィスツアーや研修風景の紹介など、企業の「中の人」が登場することで、単なる企業説明ではなく、信頼感や親しみ、共感が生まれています。
特にZ世代においては、企業ブランドよりも「その中で働く人」への共感が意思決定に直結する傾向があり、社員を通じたストーリーテリングは非常に有効です。
一貫したトーンと継続的な運用体制
SNS採用で継続的に成果を出すには、一貫性のあるブランドトーンと定期的な運用が不可欠です。
成功企業は、投稿の頻度とテーマを事前に設計した「運用ルール」、各投稿に一貫したトンマナ(言葉遣いやビジュアルのトーン)、長期的に「企業らしさ」を伝え続けているといった特徴を持っています。
その結果、SNSの投稿全体を通して「この会社らしいな」「自分に合っているかも」と感じてもらえる世界観が構築され、応募への心理的ハードルも下がっています。
SNSの採用活動を強化して他社と差別化を図る
情報発信の手段としてSNSが注目される中、採用活動においてもその活用は欠かせないものとなりつつあります。
しかし、単に投稿を重ねるだけでは成果に結びつきません。
採用の入り口としてだけでなく、企業の本質を伝え、共感を得る「コミュニケーションツール」として向き合うことが重要です。
弊社kazeniwaの「SUP」では、SNSの特性を理解したプロの目線から、企業の魅力を最大限に引き出す投稿企画を立案・ご提案いたします。
SNSを活用した採用力の強化をお考えの方は、ぜひ一度ご相談ください。