「カスタマーサクセスとはどのような仕事か知りたい」
「自社で導入すべきか迷っている」
このようなお悩みをお持ちではないでしょうか?
カスタマーサクセスとは、顧客の成功をミッションとしサポートする考え方や活動のことです。導入することで、顧客満足度と自社の利益の向上が見込めます。
本記事では、カスタマーサクセスの役割や、成功のポイントを解説しますので、ぜひ最後までお読みください。
\ファンマーケに取り組むべきかの10分で判断/
資料を無料プレゼント中
カスタマーサクセスとは顧客の成功を考えて行動する仕事の仕方
カスタマーサクセスとは、その名のとおり「顧客の成功を重視する」考え方または活動のことです。
とはいえ、接客業のような「お客様=神様で、顧客の言うことは絶対」というわけではありません。
カスタマーサクセスは「顧客が自社製品を活用し、特定の目的を成し遂げること」を第一に考え、積極的に提案するのがミッションです。
顧客の成功を最優先に考え、ときには厳しい意見を述べる場面もあるでしょう。
並走した結果、顧客の業績が上がったり、目標を達成できたりすれば、満足度が向上します。
顧客満足度が向上すると、自社製品やサービスのリピート率が高まるため、自社の利益に繋がる仕組みです。
カスタマーサクセスとカスタマーサポートの違い
カスタマーサクセスと類似した言葉として「カスタマーサポート」が存在しますが、それぞれの役割は大きく異なります。
両者の違いは、以下のとおりです。
カスタマーサクセス | カスタマーサポート | |
顧客への姿勢 | ・能動的 | ・受動的 |
KPI | ・解約率を下げる ・アップセル ・クロスセルを行う ・顧客満足度を上げる | ・顧客への対応率返信時間の短縮対応の満足度の向上 |
対象企業 | ・BtoB企業(特にSaaS系)※例外あり | ・全ての企業 |
大きな違いは、顧客への関わり方です。
カスタマーサポートは、顧客の不満を解決するのが仕事です。
したがって、顧客からの問い合わせに対して返答する、改善するという受動的な仕組みになっています。
一方、カスタマーサクセスは、顧客の成功がミッションです。
そのため、迅速かつきちんとコミュニケーションを自らとりにいき、課題解決をする必要があります。
カスタマーサクセスが注目を集める2つの理由
カスタマーサクセスが注目を集める理由は、以下の2つです。
- ビジネスモデルが変化しているから
- 営業スタイルが変化しているから
1つずつ見ていきましょう。
ビジネスモデルが変化しているから
近年はSaaS業界を中心に、サブスクリプション型のビジネスモデルが普及しています。
SaaSとは、月額や年額を支払って使用する「クラウド型ソフトウェア」です。
例えば、SlackやZoomなどがSaaSにあたります。
サブスクリプション型ビジネスの場合、カスタマーサポートだけでは、サービスの拡大は期待しにくいです。
サブスクリプションは類似サービスが多いため、使用感に満足できなければ、顧客は無言で他社に乗り換えます。
乗り換えを防ぐには、サービス提供開始時から顧客に寄り添い、能動的に貢献する「カスタマーサクセス」の存在が重要です。
営業スタイルが変化しているから
売り切り型営業は契約がゴールですが、サブスクリプション型営業は、契約してからがスタートです。
例えば家電などは、商品を購入してもらえれば、その後の対応はカスタマーサポートで問題ないでしょう。
しかし、サブスクリプション型は、契約後いかに長く使い続けてもらえるかがカギになります。
サブスクリプション型営業の場合、顧客の声をエンジニアや企画担当者にフィードバックし、製品力を高めていく姿勢が大切です。
カスタマーサクセスの2つの役割
カスタマーサクセスの役割は、以下の2つです。
- 顧客の継続率の維持
- LTVの最大化
1つずつ解説します。
顧客の継続率の維持
サブスクリプション型では、顧客の継続率をどれだけ維持できるかが重要です。
中でも、既存顧客の成功体験をプランニングし、解約率を下げる必要があります。
解約率に関わる指標は、主に下記の2種類です。
カスタマーチャーン | 顧客数にフォーカスをした指標。全体の顧客数に対しての解約率が分かる。 |
レベニューチャーン | 収益にフォーカスをした指標。売上に対しての解約インパクト数が分かる。 |
それぞれの計算方法は、下記のとおりです。
カスタマーチャーン | 計測期間の解約数 ÷ 一定期間内の契約顧客数 |
レベニューチャーン | (計測期間サービス単価 × 解約数) ÷ 計測期間内の合計売上 |
サブスクリプション型では、レベニューチャーンをモニタリングするのがポイントです。
LTVの最大化
LTVとはライフタイムバリューの略称で、顧客生涯価値のことです。
カスタマーサクセスはLTVを最大化させ、既存顧客へのアップセル・クロスセルを実施して、単価の引き上げを行います。
ビジネスにおいて、既存顧客1人に対しての売上(LTV)を上げることは重要です。
解約率の少なさを維持しながら、顧客の課題に合わせた提案を行い、収益を最大化させるのがカスタマーサクセスの役割になります。
カスタマーサクセスを成功させる3つのポイント
カスタマーサクセスを成功させるポイントは、以下の3つです。
- カスタマーサクセスのKPIを理解する
- 顧客のニーズに合わせてプロダクトの改善する
- 自社に合ったツールを導入する
1つずつ見ていきましょう。
カスタマーサクセスのKPIを理解する
自分たちのKPIを正しく理解することが大切です。
カスタマーサクセスで設定されるKPIは、主に下記の3つです。
- 解約率
- アップセル・クロスセル率
- 顧客ロイヤルティ
KPIを正しく理解していなければ、顧客に向き合う姿勢がずれるため、成功への道は遠くなるでしょう。
自分たちの役割は何なのかを考えて、行動する必要があります。
顧客のニーズに合わせてプロダクトの改善する
カスタマーサクセスは、顧客と市場の変化に対応していく姿勢がポイントです。
顧客が何を求めているのかを考え、常に改善を心がけていく必要があります。
カスタマーサクセスがブラッシュアップに勤しんでいる姿勢を見て、顧客は信頼を寄せるのです。
関連記事:口コミマーケティングとは?|口コミマーケティングのメリットとデメリット、成功例と失敗事例を紹介
自社に合ったツールを導入する
ツールの導入で業務効率化を上げるのもポイントです。
顧客の成功は、気合と努力だけでは上手くいきません。
それぞれの顧客状況に合わせた、パーソナルな対応が必要です。
ツールを導入すれば、アップセルや人の目ではなかなか判断しにくい退会の兆候を見逃さずに済みます。
カスタマーサクセスの成功事例3選
カスタマーサクセスの成功事例は、以下の3つです。
- Sansan株式会社
- 株式会社SmartHR
- ラクサス・テクノロジーズ株式会社
1つずつポイントを解説します。
Sansan株式会社
Sansan株式会社は、法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」と、個人向け名刺アプリ「Eight」を提供しています。
2012年に国内初のカスタマーサクセスを立ち上げ、オンボーディングに徹底的にフォーカスした戦略を行ってきました。
その結果、現在は解約率0.60%というSaaS業界トップクラスの数字を叩き出しています。
オンボーディングとは、自社のサービスについて、顧客(ユーザー)にレクチャーすることを指します。
ユーザーができるだけ早くサービスについて理解し、操作に慣れて使いこなせるようサポートしていく取り組みです。
株式会社SmartHR
株式会社SmartHRは、法人向けのクラウド人事労務ソフト「SmartHR」を展開しています。
株式会社SmartHRのカスタマーサクセスが行っている主な業務内容は以下の3つです。
サービス導入初期の早期立ち上げ | 導入にあたって必要な設定や情報登録の作業 |
オンボーディング後の運用 | お客さまに適した使い方の提案お困りごとがあったらプロアクティブにコンタクトをとる |
SmartHR活用計画の作成 | お客様の課題や要望をヒアリング来期の計画にSmartHRが「どのように貢献できるか」活用計画作成 |
また「オンボーディング専門チーム」「大企業担当チーム」など、企業規模や導入フェーズごとに役割を細分化し、それぞれに対して違ったアプローチを行っています。
株式会社SmartHRは、上記を徹底することで継続率99.5%を果たした、今SaaS業界で最も勢いのある企業です。
ラクサス・テクノロジーズ株式会社
ラクサス・テクノロジーズ株式会社は、ハイブランドバッグを月額制でレンタルできるサブスクリプション型サービスを展開しています。
カスタマーサクセスでは、顧客のフェーズを以下の3つに分けて施策を行っているのがポイントです。
導入期 | 顧客が価格ではなく、自身に合った製品を選べるように実売価格の掲載を廃止。すべてのバッグにコーディネートを載せイメージとのギャップを小さくした。 |
定着期 | 1カ月に2つのバッグが借りられるダブルプランを提案(通常価格の2倍)。3カ月間ダブルプランを半額で利用できるキャンペーンを実施。 |
成熟期 | 顧客が使わないバッグをラクサスに預けるとレンタル商品として掲載できる。実際使って気に入ったレンタル商品を購入できる。 |
その結果、会員の平均継続率95%以上と、高い数字を叩き出しました。
カスタマーサクセスを導入して顧客の継続率を高めよう
カスタマーサクセスは、顧客の成功を考えて行動する考え方です。
導入すると、顧客満足度が上がり、自社の利益にもつながります。
自社の特性や顧客のタイプなどを考慮し、適切に取り入れてみてください。
株式会社kazeniwaでは、自社ブランドのファン獲得のためのサポートサービス「DISCO」を提供しています。
カスタマーサクセスで顧客満足度を高めつつ、熱心なユーザー獲得が期待できます。
興味をお持ちの方はぜひお問い合わせください。