情報が溢れている現代において、企業側からの発信の重要性に気づきSNSをはじめたマーケティング担当者様も多いのではないでしょうか。
もちろん認知拡大のための情報発信も大切ですが、コンバージョンにつなげるためには「実際に商品・サービスを購入した他ユーザーの感想」も求められています。
本記事では、ULSSAS(ウルサス)というSNSを中心とした購買行動のサイクルについて、活用するメリットや成功事例をわかりやすく解説します。
現代の膨大なSNS利用者数や拡散力を利用し、自社のマーケティングに活かしていきましょう。
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ULSSAS(ウルサス)とは|SNSを中心に顧客の購買行動プロセスを表したマーケティングモデル
ULSSAS(ウルサス)とは、SNSを中心とした購買行動のプロセスを表しています。
他ユーザーのSNSで投稿から商品・サービスを知り、実際に購入してみて、自身も「良かったこと」をシェアすることで、さらに別のユーザーへの認知につながるサイクルです。
UGC | ユーザーが投稿(生成)するコンテンツのこと。たとえば、「買ってよかった商品」「お気に入りの商品」についてのレビュー投稿があげられます。 |
LIKE | UGCを見たユーザーがアクションを起こすこと。たとえば、「いいね」「コメント」「リツイート」「シェア」などがあげられます。 |
Search1 | 興味を持った商品やサービスについてSNS内で検索すること。 |
Search2 | 検索エンジンを活用しさらに具体的な情報を収集すること。 |
Action | 購買したりサービスを体験したりすること。 |
Spread | 購入・体験した感想を投稿し、商品・サービスを拡散させること。 |
ULSSAS(ウルサス)とよく比較されるAISASとの違い
AISAS(アイサス)とは、インターネットが普及した2000年以降の購買行動プロセスを表した用語で、以下5つの頭文字を組み合わせたものです。
- Attention(認知)
- Interest(関心)
- Search(検索)
- Action(購買)
- Shere(共有)
ULSSASはSNSを活用するのに対し、AISASはインターネットを活用する点が異なります。
ULSSASは、他ユーザーのコンテンツから認知につながりますが、AISASでは、ユーザーがインターネットを活用し検索や広告施策などから認知を拡大していくのが特徴です。
そのため、ULSSASはあまり広告コストをかけず、ユーザーによってうまくサイクルが回れば、長期的な宣伝効果も期待できます。
ULSSAS(ウルサス)を活用する3つのメリット
ULSSASを活用するメリットとして、以下の3つが挙げられます。
- 集客しやすくファンを作りやすい
- 顧客のロイヤルティが向上できる
- 広告にかけるコストが削減できる
1. 集客しやすくファンを作りやすい
SNSでは、ユーザーからシェアされた投稿から、同様の趣味嗜好を持つターゲットが集まりやすい傾向にあります。
そのため、興味関心の高い人に商品・サービスをシェアできる可能性が高く、他のユーザーにおすすめするくらい気に入った商品であれば、ブランドのファンになる可能性も期待できます。
このように、消費者が能動的に行動し商品・サービスに対して愛着が高まることで、自然とULSSASのサイクルが回るのです。
また、SNSのハッシュタグ機能を活用すると、よりターゲットになるユーザーへ的確にアプローチでき、もできるでしょう。
2. 顧客のロイヤルティが向上できる
ユーザーの投稿を見て興味を持った他ユーザーは、良い意見・悪い意見の投稿も参考に自身に合う商品かを吟味するため、ミスマッチが起きにくく満足度が高まるでしょう。
さらにユーザーの投稿は、商品・サービスの口コミであり、消費者のリアルな感想です。
企業は、マイナスな意見の投稿を参考に商品やサービスの改善ができます。
消費者の意見を反映することで企業に対する評価が高まり、ファン化やリピート購入につながるでしょう。
関連記事: 【わかりやすく】ブランディングとは?TwitterなどSNSに使えるブランディングの方法や使い方の基礎を徹底解説!
3. 広告にかけるコストが削減できる
ULSSASを活用したマーケティングは、広告コスト削減につながるのもメリットの1つです。
テレビCMや新聞、雑誌などを活用したマーケティングは費用が高い傾向にあります。
一方で、ULSSASは主にSNSを使うため、自社でコンテンツを作成すれば費用はかからず、他ユーザーがシェアした場合も人件費が発生することはありません。
また、仮にSNS内で広告を出したとしてもテレビCMや新聞などに比べ安価で済みます。
ULSSASが循環し始めれば、ユーザーの投稿がそのまま広告となりますので、将来的にはコストを削減できるでしょう。
関連記事:企業がTwitter運用を成功させるには?マーケティングの8つのコツを動画と記事で徹底解説!
ULSSAS(ウルサス)を活用したマーケティングの成功事例2選
ULSSASを活用して集客を行い、興味関心や売上につながった2つの成功事例を紹介します。
- 株式会社明治|あなたはどっち派?キャンペーン
- 株式会社ENBUゼミナール|カメラを止めるな!
1. 株式会社明治|あなたはどっち派?キャンペーン
株式会社明治がXで実施している「あなたはどっち派?キャンペーン」の成功事例です。
株式会社明治の人気商品である「たけのこの里」と「きのこの山」のどちらがより人気かを競うキャンペーンが実施されました。
キャンペーンの参加方法は、たけのこの里・きのこの山のどちらかのアカウントをフォローし、公式アカウントの投稿をリツイートと、指定ハッシュタグ付きの投稿をする流れです。
キャンペーンの実施を通してUGCが促され、結果30万人以上の方が参加したことから、Xでの集客に成功したといえるでしょう。
2. 株式会社ENBUゼミナール|カメラを止めるな!
もう1つの成功事例は、2017年に公開された映画「カメラを止めるな!」です。
予算300万円で制作された映画ですが、SNSで話題となり興行収入30億以上を記録しました。
「カメラを止めるな!」がSNSで話題となった理由はファン作りにあります。
インフルエンサーや監督、演者が自らSNSに映画の魅力を投稿したり、舞台挨拶に来場した観客とコミュニケーションをとったりすることに重点をおいたためです。
そうしたことで、ファンが集まり、口コミが広がって映画を見る人が増えたのです。
さらにネタバレを含まない投稿が拡散されたことも興味を唆り、話題を作る要因となりました。
ULSSAS(ウルサス)でマーケティングを成功させるための4つのコツ
ULSSASを活用したマーケティングを成功させるためのコツとして、以下の4つについて解説します。
- ファンとコミュニケーションをとる
- UGCを促すコンテンツを企画する
- フォロワーの質を高める
- 企画に適したプラットフォームを選定する
1. ファンとコミュニケーションをとる
ULSSASでマーケティングを成功させるためには、ファンとのコミュニケーションが大切です。
なぜなら、コミュニケーションをとることが、UGCを促しファン化につながるためです。
SNSでのコメント返信やDMのやり取り、オンラインコミュニティやリアルイベントの開催など、ファンとの関係性を深めていきましょう。
2. UGCを促すコンテンツを企画する
ULSSASを循環させ、マーケティングを成功させるためには、UGCを促すコンテンツを企画することが重要です。
成功事例で紹介した、株式会社明治の「あなたはどっち派?キャンペーン」が良い例でしょう。
参加型のコンテンツはユーザーがアクションしやすい傾向にあります。
「おもしろい」「結果が知りたい」と思うコンテンツ企画や、いいね!を促すような仕掛けをつくることで、SNSが盛り上がり大きな拡散が期待できます。
3. フォロワーの質を高める
ULSSASでマーケティングを成功させるためには、自社SNSのフォロワーの質を高めることも重要です。
むやみにフォロワーを稼ぐことはせず、自社の発信に対して反応を示してくれたり、商品・サービスを購入してくれたりするフォロワーを増やすことに注力しましょう。
やみくもに増えたフォロワーは、ULSSASの始りであるUGC(商品・サービスを拡散する投稿)を行う可能性は低いからです。
そのため、ユーザーからの質問やコメントに返信して相互コミュニケーションをとることや、ブランドのファンであるフォロワーにニーズのある発信を意識するようにしましょう。
4. 企画に適したプラットフォームを選定する
ULSSASをうまくサイクルさせるためには、企画に適したプラットフォームを選定することがポイントです。
企業では、InstagramやX、TikTokなど複数の媒体を運営しているケースも多いでしょう。
媒体ごとに利用するターゲットの年齢層や企画との相性が異なるため、企画に合わせて使い分けることを推奨します。
たとえば、Instagramは女性の利用率が高く、おしゃれな画像や動画との相性が良い傾向があります。
Xは利用する年齢層が幅広く、文章が中心の投稿や拡散を求める投稿と相性が良い点が特徴です。
TikTokは若年層の利用率が高く、流行を押さえた動画との相性が良い傾向があります。
まとめ
ULSSAS(ウルサス)とは
- Attention(認知)
- Interest(関心)
- Search(検索)
- Action(購買)
- Shere(共有)
の頭文字を表した言葉です。
SNSを中心とした購買行動のプロセスを意味しています。
ULSSASをマーケティングで活用することで、広告にかけるコストを削減しながら集客し、顧客満足度の向上も期待できます。
ただ、ULSSASをうまく活用するためには、適切なSNS媒体選定から、良質なフォロワー(ファン)を育成するための企画・投稿コンテンツが必要です。
「ULSSASのサイクルが回せていない」「どの媒体で、どのようなコンテンツを企画すればいいのか思いつかない」とお悩みの方は、弊社kazeniwaまでお気軽にご相談ください。