Z世代をターゲットとするマーケティングには、SNSを活用するのが有効とされています。
Z世代は、生まれたときからインターネット環境が整っており、SNSから情報収集して商品の購入を検討するためです。
とはいえ、Z世代の特徴や消費行動を踏まえたうえで戦略を練らなければ、マーケティング効果を得られません。
本記事では、Z世代の特徴を踏まえた消費行動やマーケティングの成功ポイントをまとめました。
これから商品やサービスを打ち出していく企業担当者様には、一読した上で戦略を立てていただきたいコンテンツとなっております。勝ち筋がみえてくるはずです。
この記事のまとめ
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Z世代とは「1990年代半ばから2010年代に生まれた世代」
Z世代とは「1990年代半ばから2010年代に生まれた世代」を指す言葉です。
物心ついたときにはすでにインターネット環境が整備されていた「デジタルネイティブ」世代とも言われています。
デジタルネイティブゆえに、情報収集はテレビや書籍からではなくSNSが中心です。
また、商品やサービスは、インターネットを通じて購入する傾向があります。
Z世代は今後市場へ参入し消費を担う重要な世代です。
そのため、マーケティング市場ではZ世代への関心が高まっています。
参考記事:独立行政法人中小企業基盤整備機構「Z世代の特徴や傾向と併せ、市場参入のポイントについて教えてください」
関連記事:Z世代のSNS使い分けから知る、「ZMOT」という新たなマーケティング
Z世代の特徴から読み解く消費行動のパターン
Z世代の特徴から読み解く消費行動のパターンは以下の5つです。
- 失敗しないようSNSで情報収集する
- ブランド力よりコスパやタイパを重要視する
- 情報共有の概念から体験を求める
- 趣味には惜しみなくお金をかける
- 消費行動に影響するほど社会問題に関心がある
マーケティング戦略を練るためにも、まずはZ世代の特徴や消費行動を理解しましょう。
失敗しないようSNSで情報収集する
出典元:博報堂生活総合研究所「「検索離れ」は本当?データから浮かび上がる若者の意外な検索行動」
Z世代は、商品を購入する前にSNSで情報収集する傾向があります。
買い物に対して保守的で、失敗したくないという気持ちがあるためです。
Z世代の親世代はバブル崩壊や就職難、収入源といった経済的に不安定な時代を過ごしています。
堅実と安定を求める親に育てられているため、Z世代は商品を購入する前に検討する時間を設けているのが特徴です。
実際に商品を利用した人のレビューをSNSでチェックし、自分に合っているものか慎重に判断してから購入します。
ブランド力よりコスパやタイパを重要視する
商品を購入する際、ブランド力よりも実用性の高いものを選びやすいのもZ世代の習性の1つです。
Z世代は不景気の中で成長してきたため、将来に対する危機意識が高く、手堅い一面もあります。
自分のステータスとされる車やブランドへの関心が低く、サブスクやレンタルを活用する傾向です。
また、時間をかけずに満足度を得たいという考えを持つ人も見受けられます。
日常生活でいかにお金と時間をかけずに楽しむかを重要視しているため、コストパフォーマンスやタイムパフォーマンスに重きを置いています。
参考記事:SMBCコンシューマーファイナンス株式会社「20代の金銭感覚についての意識調査2022」
情報共有の概念から体験を求める
Z世代は、自分の経験や面白いと感じたことを積極的に情報共有する特徴があります。
つながりを求める世代とされており、自分が発信した情報の反響を意識する傾向にあるためです。
「インスタ映え」のように、まわりの反応を気にするため、SNSから反響が良さそうな場所を情報収集し「自分も体験してみたい」という消費行動が生まれます。
さらにZ世代の中で広がっている消費行動が、トキ消費です。
トキ消費とは、その場でしか体験できない盛り上がりを楽しむ消費を指します。
ハロウィンやフェス、コラボカフェなど、限定的な体験を求めるのがZ世代です。
趣味には惜しみなくお金をかける
Z世代は貯蓄や節約意識が高いですが、趣味には時間やお金をかけていいと思っています。
アイドルやキャラクターなどを応援する「推し活」または「ヲタ活」をする人が多いのも、Z世代の特徴です。
そのため、推しが勧めていたり使用していたりする商品を真似して、お金を使う傾向があります。
グッズのほかにも、イメージカラーのような推しを連想できるアイテムにもお金をかけ、SNSでシェアすることを楽しんでいます。
Z世代の間では、推しを中心とした消費行動が広がりを見せている点についても押さえておきましょう。
消費行動に影響するほど社会問題に関心がある
社会問題に関心が高いZ世代は、自然災害や経済不況を実際に体験、またはインターネットを通じて情報に接しています。
株式会社SHIBUYA109エンタテイメントが15〜24歳の男女に実施した調査によると、半数以上が社会的課題の解決に興味関心を持っていると回答しました。
また、社会問題への取り組みを積極的に発信する企業にポジティブな印象を抱くこともわかっています。
SDGsや社会問題の取り組みとして、エコバッグやマイボトルを使用するといった行動を起こしているのもZ世代の傾向です。
Z世代向けマーケティングを成功させる5つのポイント
Z世代向けマーケティングを成功させるポイントは以下の5つです。
- SNSの使い分けを把握する
- 情報の透明性を高める
- 共感を得られる商品や広告を制作する
- インフルエンサーマーケティングを取り入れる
- 体験型のイベントを開催する
ポイントを踏まえたうえで、Z世代の心を突き動かすコンテンツを制作しましょう。
SNSの使い分けを把握する
デジタル広告には、Z世代の利用率が高いSNSを活用しましょう。
Z世代はSNSから新商品の情報を調べているため、認知されやすくなります。
また、SNSの使い分けに応じたアプローチ方法を考えるのもポイントです。
Z世代は以下のように、SNSを使い分けています。
X | ・興味があること知るまたは調べる・トレンドを知る |
・友人とのコミュニケーションに使用する・興味があることを知るまたは調べる | |
TikTok | ・ネタや暇つぶしに利用する・トレンドを知る |
動画配信サービス | ・アーティストや曲などを観るまたは聴く・興味があることを知る |
SNSの使い分け特性を把握し、最適なチャネル戦略を立てることでZ世代のニーズに合った商品PRが可能です。
Instagram運用方法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:【2023年版】インスタグラムを運用して集客するためのコツ10選!
情報の透明性を高める
Z世代向けマーケティングに成功するためには、インターネットを利用して信頼を勝ち取るのが重要です。
企業が紹介する商品の魅力だけでなく、実際に利用した人の口コミなどを把握してから購入の検討をするのがZ世代になります。
信頼されるためにはSNSで商品を紹介するほか、専門家といった第三者からの評価やユーザーの口コミを公開するなどの施策が挙げられます。
情報の透明性を高め、商品を購入するための判断要素を増やしていきましょう。
SNS運用について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:企業のSNS運用ルールとは?目的や必要性、設定すべき10項目を解説
共感を得られる商品や広告を制作する
Z世代向けの商品や広告を制作するときは、共感を取り入れましょう。
共感を重要視するZ世代は、心が動かされて何とも言えない気持ちになる「エモさ」を意識します。
ユーザーの心に響けば感動をほかの人に共有しようとするため、同世代を中心に拡散されやすい効果的な商品宣伝が可能です。
SNSをチェックしてトレンドや流行を捉え、さらにエモさを演出することでシェアが生み出されます。
インフルエンサーマーケティングを取り入れる
SNSで大きな影響力を持つインフルエンサーに商品を紹介、または使用してもらうのも効果的です。
Z世代は商品を購入する際、インフルエンサーの投稿を参考にすることもあります。
インフルエンサーの人気はもちろん、商品説明がわかりやすいというのが理由です。
とはいえ、闇雲にインフルエンサーを起用しても効果は得られません。
ターゲットとするZ世代に合ったインフルエンサーを起用することで、宣伝効果が上がります。
なお、Z世代は情報収集に長けているため、商品の魅力を前面に押し出すだけでは成果を得られにくいでしょう。
商品を使っている様子や実体験をインフルエンサーに紹介してもらうのがポイントです。
体験型のイベントを開催する
Z世代向けのマーケティングを成功させるポイントとして、体験型のイベントを開催するのもおすすめです。
Z世代は限定的な体験を求め、実際の経験をSNSで共有する傾向があります。
情報が拡散されると、自社の魅力が伝えられるのに加えて集客率アップにも効果的です。
商品を手に取ってもらう場を設けるほか、有名人をゲストに迎えるのもよいでしょう。
その場でしか楽しめない貴重な体験を作るイベントを開催し、自社を認知してもらうのが重要です。
Z世代マーケティング成功事例
Z世代のマーケティング成功事例を3つ紹介します。
- 気軽に香りの変えられるサブスク型で集客に成功「coloria」
- 推し活する人をターゲットに絞り集客に成功「CHOOSY」
- 時空を超えた体験に価値を見出し集客に成功「FUJIFILM(写ルンです)」
Z世代に向けた効果的なアプローチを検討する参考にしてください。
気軽に香りの変えられるサブスク型で集客に成功「coloria」
「coloria(カラリア)」は、香りのサブスクリプションサービスです。
香水やバスグッズといった商品の中から好みに合った香りを毎月試せるため、気分に合わせて自分のスタイルを変えられます。
一つのスタイルに執着しないZ世代のニーズを上手く掴んでいるのが特徴です。
また、Instagramでは香水の情報を配信しており、商品PRを前面に押し出していないのも好感度が高い理由とされています。
口コミ数も多いため、自分に合った商品を検討しやすく、Z世代の習性と消費行動を踏まえている事例です。
推し活する人をターゲットに絞り集客に成功「CHOOSY」
「CHOOSY」では、推し活する人をターゲットにした商品を販売しています。
色の異なるリップパックを用意し、推しのイメージカラーに合わせた商品を選べるのが特徴です。
密着力があるリップパックのため、ながらケアできるタイムパフォーマンスを上手く取り入れています。
さらにコスパの良さから推し友と共有できるのも、Z世代を惹きつけるポイントです。
コスパやタイパ、推し活といったZ世代のハートを掴む要素を含んでいる事例となっています。
時空を超えた体験に価値を見出し集客に成功「FUJIFILM(写ルンです)」
1986年に生まれたFUJIFILMの「写ルンです」は、エモさを求めるZ世代から注目されています。
エモさを求めているZ世代は、昭和レトロを好む傾向です。
スマートフォンとは違った味わい深い写真が撮れるほか、写真の枚数が限られている点や現像するまでのワクワク感が魅力とされています。
時空や世代を超えた体験に価値を見出せるため、Z世代から支持を集めている事例です。
まとめ
結論、Z世代向けのマーケティング戦略として効果的なのがSNSです。
失敗したくないという気持ちから、商品を購入する前にSNSで情報収集するのがZ世代の特徴とされています。
また、Z世代はSNSを用途に合わせて使い分けているため、特性に合わせてコンテンツを発信するのがポイントです。
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特徴や消費行動を理解し、Z世代の心を掴むSNS運用を取り入れましょう。