従来の広告は企業側が出稿する方法が主流でしたが、近年ではUGCを活用した認知度向上施策を実施する企業が増えています。
本記事ではUGCを活用したマーケティングの概要や重視されている理由、成功事例について詳しく解説します。
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UGCマーケティングとはユーザーのコンテンツに注目した手法
UGCとは、User Generated Contents(ユーザー生成コンテンツ)の略称です。
一般ユーザーが作成した画像や動画、音声など、インターネット上に公開・発信されたコンテンツを意味します。
UGCに該当するコンテンツの具体例
- SNSに投稿された画像や動画
- 投稿された画像や動画に対するコメント
- ラジオの音声
- ブログ記事
- 口コミサイトのレビュー など
そしてUGCマーケティングとは、UGCを企業の商品・サービスの認知度向上や売上拡大のために活用することを意味します。
UGCマーケティングが重要視されている理由
認知度向上のためのマーケティング手法として、従来では企業が出稿する広告が主流でした。
しかし近年では、広告よりもSNSでの口コミやブログ記事から得る情報を重視するユーザーが増えています。
2022年に実施された消費者庁の調査において、10代後半と20代の若者は、商品・サービスを購入する際に「SNSでの口コミや評価」を最も重視している結果が出ました。
このようにUGCは、他の消費者の購買意欲向上につながるほど影響力を持つため、企業のマーケティングで注目を集めています。
関連記事:UGCとは何か?ユーザー生成コンテンツが重要な理由と施策のヒント
参考記事:令和4年版消費者白書本文|消費者庁
UGCマーケティングで企業が得られるメリット
UGCを活用したマーケティングは、認知度向上や売上向上につながりますが、他にも以下のメリットをもたらします。
- 商品・サービスの信頼度が高まる
- CVRが向上する
- SNSでの拡散により認知向上につながる
- SNSで拡散されれば広告費が削減できる
- 商品開発・改善に役立ち、商品の質が向上する
- 顧客ロイヤルティが向上する
UGCは一般ユーザーが作成するコンテンツであるため、企業が出す広告よりも親近感を得られやすい特徴があります。
UGCが増えれば、さらに認知度が高まり購買意欲も向上する好循環が生まれ、売上向上が期待できます。
UGCマーケティングを実施する流れ
UGCとは一般ユーザーが作成するコンテンツのことです。
企業側が作成を促さなければUGCは増えません。
UGCを増やしマーケティング効果を高めたい方は、以下の手順で実施しましょう。
- プラットフォームを準備する
- UGCを生むための施策を実施する
- UGCを集める
- UGCを活用する
1.プラットフォームを準備する
UGCマーケティングを実施する際は、UGCを収集し、掲載するためのプラットフォームを準備しましょう。
プラットフォームの種類は以下のとおりです。
プラットフォームの種類 | 特徴 |
SNS(インスタグラム・X・YouTube・TikTok) | 「#(ハッシュタグ)」を活用して拡散され認知度向上が見込める。UGCを二次利用しやすい |
ホームページ | ユーザーの情報収集、疑問・不安の解消、購買意欲向上に役立つ |
LP・ECサイト | 購買意欲の高いユーザーの不安解消に役立つ。CVR向上が期待できる |
コミュニティサイト | 商品・サービスの理解が深まりファン化が促進される。ユーザー同士の交流が生まれる |
リピート率の向上や長期的なユーザーとの関係構築には、コミュニティサイトの運用がおすすめです。
コミュニティサイトについて関心がある方は、DISCOへお問い合わせください。
2.UGCを生むための施策を実施する
一般ユーザーにUGCを作成してもらうためには、UGCを作りたくなるきっかけ作りが重要です。
施策には2種類あります。
1つ目は、ユニークな商品を開発する方法です。
誰もが一度は試したくなる新商品や革新的な商品は、SNSで投稿されやすいため効果的です。
2つ目の施策は、キャンペーンの実施をおすすめします。
「#〇〇をつけてシェアしよう」「投稿した人には抽選で〇〇」など、投稿するきっかけを与えるキャンペーンが効果的です。
3.UGCを集める
UGCマーケティングでは、UGCの探しやすさや見やすさが重要です。
UGCを集めやすくするために、SNSなどで、#(ハッシュタグ)をつけて投稿するように促すことがおすすめです。
また、メールでアンケート調査を実施したり、ECサイトでレビューを促したりする方法もあります。
レビューの場合は、写真も一緒に掲載してもらうとUGCの信憑性が高まるためおすすめです。
ただし高評価を促したり関係者がユーザーのふりをしてUGCを増やしたりする、やらせと思われる行為は、景品表示法のステルスマーケティング規制に違反するため注意しましょう。
4.UGCを活用する
UGCが集まったらコンテンツを二次利用して、自社のコンテンツとして拡散しましょう。
ただし、UGCには誤った情報が含まれているほか、著作権に注意が必要なため、二次利用する際は使用許諾をとることを忘れずに行ってください。
景品表示法のステマ規制に違反していないかも事前に確認しておきましょう。
掲載場所はホームページやLP・SNS・コミュニティサイトなどがあげられます。
UGCを使って他のユーザーにどのような影響を与えたいのかで、掲載場所を変えましょう。
関連記事:UGCマーケティングの成功事例7選!活用パターンや生みだし方も解説
UGCマーケティングの注意点
UGCマーケティングは、ユーザーのコンテンツを使用するため、以下2点に注意しなければ法律に違反する可能性があります。
トラブルを避けるために事前に対策を検討しておきましょう。
- 使用許諾をとる
- ステルスマーケティングに注意する
使用許諾をとる
UGCマーケティングで、UGCを自社コンテンツとして使用する場合は、作成したユーザーに使用許諾を取りましょう。
無断で使用すると著作権侵害にあたるからです。
トラブルを防ぐためにも、使用許諾をとるフローを事前に決めておくことが重要です。
コンテンツと合わせて作成者のアカウント名も一緒に投稿すれば、他のユーザーもUGCであると判断でき、トラブルを防げます。
ステルスマーケティングに注意する
インフルエンサーを使って意図的にUGCを増やす場合は、ステルスマーケティングに注意しましょう。
ステルスマーケティングとは、広告目的であることをユーザーに隠してコンテンツを共有・拡散する行為です。
意図的にユーザーの印象を操作して利益を出す販売者を出さないために、ステルスマーケティングは令和5年10月1日の法改正から景品表示法で禁止されています。
商品やサービスの信頼度を損なわないためにも、ステルスマーケティングに注意しましょう。
参考記事:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。|消費者庁
UGCマーケティングの成功事例3選
UGCを活用したマーケティングに成功している、3つの企業をご紹介します。
使用する媒体やUGCを活用する目的もご紹介しますので、自社のUGCマーケティングにお役立てください。
- 【自社サイト】アモーレパシフィックジャパン株式会社|ETUDE
- 【YouTube】株式会社ヴィークレア|&honey
- 【コミュニティサイト】すかいらーくホールディングス|しゃぶ葉
【自社サイト】アモーレパシフィックジャパン株式会社|ETUDE
韓国発のコスメを販売する、アモーレパシフィックジャパン株式会社「ETUDE」の事例です。
ETUDEのUGCは、コスメを利用したユーザーからのクチコミです。
ホームページに「みんなのクチコミ」のページを設置して、UGCをまとめて掲載しています。
商品をクリックすれば商品詳細ページや購入画面に移動が可能です。
利用者からのクチコミが購買前のユーザーの不安を解消し、ECサイトの売上向上に寄与しています。
【YouTube】株式会社ヴィークレア|&honey
株式会社ヴィークレアが展開するヘアケアブランド「&honey」の事例です。
YouTuberのくれいじーまぐねっとを起用して、クレンジングバームのレビュー動画を配信しました。
くれいじーまぐねっとは、「期限切れJK3人組」をコンセプトに活動しているYouTuberです。
Z世代の女性に向けた有益な発信や、女性のヘルスケアの啓蒙活動に取り組んでいる点に定評があります。
そのため、&honeyのレビュー動画も信憑性が高く、視聴者の注目を集めた点が認知度向上の成功要因だと考えられます。
さらに&honeyでは、認知度に加えて売上を向上させるために、Xでのキャンペーンや薬局での広告を実施しました。
その結果、レビュー動画との相乗効果で販促効果を高めることにも成功しています。
【コミュニティサイト】すかいらーくホールディングス|しゃぶ葉
すかいらーくホールディングスが運営する、しゃぶ葉のUGC活用事例です。
しゃぶ葉では、クローズドのファンコミュニティサイト「おやさい学校 しゃぶしゃ部」を運用し、ファンから新しい出汁やアレンジのアイデア(クチコミ)を集めて商品化を実施しました。
アレンジメニューは店舗で紹介し、動画を見た来店客が実体験をSNSに投稿することで、さらに話題を呼び、UGCが増加しました。
このようにしゃぶ葉では、ファンとの関係性を構築しつつ、新規顧客の獲得にUGCを活用しています。
UGCマーケティングを実施して認知度と売上を高めよう
UGCマーケティングは、商品・サービスの知名度、信頼度向上につながり、売上拡大が見込めます。
SNSはUGCを集め、拡散することに長けていますが、ユーザーとの関係構築や長期的な売上の安定を求める場合は、コミュニティサイトの活用がおすすめです。
コミュニティサイトを使ったUGCマーケティングについては、お気軽にDISCOへお問い合わせください。