ホーム » ファンマーケティング » 口コミのサクラは違法?景品表示法との関連性やファンコミュニティの重要性を解説

ファンマーケティング

口コミのサクラは違法?景品表示法との関連性やファンコミュニティの重要性を解説

2025年02月10日

SNSにおける口コミは消費者行動に影響を及ぼすため、サクラを利用する企業も一定数存在します。 本記事では、口コミにおけるサクラが違法になる可能性について解説します。 口コミのサクラとは|利用者になりす […]

SNSにおける口コミは消費者行動に影響を及ぼすため、サクラを利用する企業も一定数存在します。

本記事では、口コミにおけるサクラが違法になる可能性について解説します。


\ファンマーケティングの始め方を解説/

資料を無料プレゼント中

口コミのサクラとは|利用者になりすまして良すぎる評価を書かせる業者のこと

口コミのサクラとは|利用者になりすまして良すぎる評価を書かせる業者のこと

口コミのサクラとは、自社の商品やサービスを宣伝するために使われる手法です。

一般的にサクラは、自社の商品やサービスの口コミを見たユーザーの購買心をあおる目的で利用されます。

たとえば、企業が自社商品やサービスに関する良い口コミを投稿するよう第三者に依頼し、報酬を支払った場合はサクラとなります。

サクラはユーザーが自発的に発信しているように見せかける投稿となり、法律に違反する可能性があるため注意が必要です。

サクラが利用されている背景は「ユーザーが口コミを重視しているから」

SNSにおける口コミは、消費者行動に大きな影響をもたらしています。

消費者庁の「令和5年度消費者意識基本調査」によると商品を購入するにあたって「インターネット上の口コミや評価の高い商品を選ぶか」という質問で「当てはまる」と回答した人は、有効回答者数のうち約7割でした。

口コミ評価だけでなく、レビュー件数も商品を購入する上で重視すると回答した人は約5割でした。

ユーザーが商品を購入する際、口コミを重視して判断するため、サクラを利用する企業が少なからず存在するのです。

関連記事:口コミマーケティングとは?|メリット・デメリットや成功・失敗事例を紹介

参考:消費者庁|令和5年度消費者意識基本調査 調査結果の概要

サクラ行為と景品表示法違反の関連性

サクラは利用者になりすまし高評価の口コミを投稿する行為のため、景品表示法における不当表示のルールに抵触する可能性があります。

景品表示法とは、実際の商品より優良と誤認される表示を禁止する法律です。

違反に該当する不当表示をした場合、過失がなかった場合でも事業者に対して措置命令や課徴金納付命令が出されることがあります。

景品表示法に抵触した場合、法的な責任だけでなく、企業の信頼低下につながりかねません。

サクラ行為は景品表示法違反に該当する可能性があり、企業側にもリスクが生じるため注意しましょう。

参考:e-GOV法令検索|不当景品類及び不当表示防止法

口コミやレビューが法律違反に該当する3つの不当表示

口コミやレビューが法律違反に該当する不当表示は主に以下の3種類です。

  • 優良誤認表示
  • 有利誤認表示
  • その他誤認されるおそれのある表示

優良誤認表示|実際のものより著しく優良であると誤認される表示

優良誤認表示は、品質や規格、およびいずれのものに間接的な影響を及ぼす場合に該当します。

品質や規格に間接的な影響を及ぼすものとは、原産地や有効期限、受賞の有無などが該当します。

たとえば、裏付けとなる根拠がないのに「飲むだけで痩せる」「転職率NO.1の求人サイト」と表示するのは、優良誤認表示とみなされるため注意が必要です。

合理的な根拠がない効果や性能の表示は、ユーザーが誤認しやすいため禁止されています。

有利誤認表示|取引条件を実際のものより著しく有利に見せる表示

有利誤認表示は事実に相違して、他企業より自社の商品やサービスを得に見せかけている場合に該当します。

著しく得に見せかける不当表示は、ユーザーの適切な選択を阻害するためです。

たとえば、他社と同等の内容量にもかかわらず「他社の2倍以上入っている」と表示することは、有利誤認表示とみなされます。

また、誤って有利だと表示してしまった場合でも、不当表示に該当するため注意しましょう。

その他誤認されるおそれのある表示

優良誤認表示や有利誤認表示でなくても、ユーザーに誤認される可能性がある表示は景品表示法違反に該当します。

消費者庁では、景品表示法に基づいて下記の6つの告示が定められています。

  • 無果汁の清涼飲料水等についての表示
  • 商品の原産国に関する不当な表示
  • 消費者信用の融資費用に関する不当な表示
  • 不動産のおとり広告に関する表示
  • おとり広告に関する表示
  • 有料老人ホームに関する不当な表示

違法行為として問題になった事例

企業がサクラ口コミを行い、景品表示法違反として問題になる事例は実際に見られます。

某企業は、公式サイトで「SNSで注目度上昇中」という表示とともに、サプリメントを紹介していました。

しかし、実際はSNSに口コミを投稿してもらう条件で、商品を無償で提供していました。

第三者に口コミ依頼したことを明らかにしていなかったため、ステルスマーケティング告示に該当し、措置命令が行われた事例です。

事例のようにサクラ口コミは、適切な表示をしなければ景品表示法違反に該当します。

第三者に口コミ投稿を依頼する際は、景品表示法に違反しないか正しい知識を身につけることが重要です。

関連記事:ステルスマーケティングはなぜ悪い?リスクと事例を対策とあわせて解説

インフルエンサーに商品を紹介してもらう際の注意点3つ

景品表示法に違反せずに、商品を紹介してもらう際の注意点を3つ解説します。

  • 広告であることを明示してもらう
  • 事業者とインフルエンサーの関係性を明らかにする
  • SNS投稿を目的としたプレゼント提供に注意する

関連記事:インフルエンサーマーケティングとは?やり方や効果、注意点を解説

広告であることを明示してもらう

インフルエンサーに商品を紹介してもらう際は、自発的な口コミと区別できるよう広告を明示する必要があります。

企業がインフルエンサーにSNSへの投稿を依頼した場合、ステルスマーケティングに該当するためです。

インフルエンサーが商品を宣伝する場合、景品表示法違反にならないように以下のような対策が必要です。

  • 「#PR」や「#プロモーション」などのハッシュタグを用いる
  • 「(企業名)より商品をいただきました」とインフルエンサーに明示してもらう

広告表示は基本的なPR表記だけでなく、プラットフォーム独自のルールが設定されている場合があるため事前に確認しておきましょう。

事業者とインフルエンサーの関係性を明らかにする

一般社団法人クチコミマーケティング協会は、事業者とインフルエンサーの関係性に関する判断基準を以下のとおり定めています。

  • 口コミ投稿を目的としてサービスや商品の提供を行った場合
  • インフルエンサーが発信する内容に関与する場合
  • 契約関係や利害関係などのかかわりがある場合

いずれかひとつでも当てはまる場合は、関係性があると判断され、関係性の明示を求められます。

そのため、インフルエンサーに自社商品やサービスを紹介してもらう際は、企業名やブランド名を明記し、関係性があるとユーザーにわかりやすく伝えることが重要です。

SNS投稿を目的としたプレゼント提供に注意する

インフルエンサーに無償でプレゼントを提供し投稿を促した場合、一定の関係性が認められる可能性があります。

取引関係の有無や無償提供の内容など、状況によってはインフルエンサーが自発的に投稿していると認められないためです。

景品表示法違反に関するトラブルへ発展する可能性があるため、SNS投稿を目的としたプレゼント提供には注意が必要です。

投稿を目的とする場合は、関係性を明示した上でインフルエンサーにプレゼントを提供しましょう。

サクラに頼らない口コミ収集にはファンコミュニティがおすすめ

サクラに頼らず口コミを集めたい場合は、ファンコミュニティによるファンの醸成がおすすめです。

ファンコミュニティでは企業とユーザー同士の交流によって、熱量の高いファンを醸成できます。

熱量の高いファンは自発的に口コミを発信するため、サクラに頼らずとも効率的に口コミ収集が可能です。

関連記事:ファンコミュニティとは?目的や成功事例、SNSとの違いを解説

ファンコミュニティを構築しサクラに頼らず口コミを収集しよう

口コミのサクラは景品表示法違反に該当する可能性があり、企業の信頼低下につながるリスクが生じます。

企業はどのような表示が景品表示法違反に該当するのか理解した上で、口コミ収集をすることが大切です。

サクラに頼らず口コミを収集する方法には、ファンコミュニティの活用が効果的です。

弊社kazeniwaのDISCOでは、コアなファンをつくるコミュニティを提供しています

サクラに頼らずユーザーの自発的な口コミを収集したい方は、お気軽にご相談ください。

この記事を共有する