ロイヤルティプログラムは、店舗やブランドのロイヤルカスタマーを育成する取り組みです。
本記事ではロイヤルティプログラムの導入メリットと6つの型、成功事例と注意点を解説します。
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ロイヤルティプログラムとは|顧客をロイヤルカスタマーへ育成する取り組み
ブランドの長期的な維持には、ブランドを信頼し愛着を持つロイヤルカスタマーが欠かせません。
ロイヤルティプログラムでは、顧客の商品購入やサービス利用に対して、ポイントやクーポンの付与・コミュニティへの招待などさまざまな報酬や特典を提供します。
プログラムに取り組むと顧客の売上貢献度を高めるだけでなく、競合企業への離反を防ぎ、最終的にはブランドに強い愛着と信頼を持つロイヤルカスタマーの育成につながります。
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ロイヤルティプログラム導入が重要な3つの理由
ロイヤルティプログラム導入が重要な理由は、以下の3つです。
- 顧客のリピート購入・LTVの向上が期待できる
- 顧客エンゲージメントを高め商品購入やサービスの利用が増える
- 既存顧客による売上アップや口コミによって集客コストを抑えられる
顧客のリピート購入・LTVの向上が期待できる
ロイヤルティプログラムの特典は「この店をまた利用したい」「このブランドから買いたい」という顧客の気持ちを刺激します。
リピート購入の選択肢にあがりやすく、離脱率低下につながります。
LTV(Life Time Value:顧客生涯価値)の向上も見込めるでしょう。
関連記事:LTVとは?重要性や最大化するためのマーケティング施策をわかりやすく紹介
顧客エンゲージメントを高め商品購入やサービスの利用が増える
ロイヤルティプログラムの特典は顧客満足度を向上させ、顧客エンゲージメントを高めることが期待できます。
エンゲージメントが高い顧客ほど、企業からの働きかけに反応するでしょう。
告知の閲覧や再来店をする顧客が増えるほど、より多くの商品購入やサービス利用が見込めます。
既存顧客による売上アップや口コミによって集客コストを抑えられる
新規顧客の獲得は、既存顧客の維持に比べて5倍のコストがかかります。
既存の優良顧客による売上アップは、集客コストの節約に効果的です。
既存顧客からの口コミで新規顧客の獲得も狙えるため、良い集客のスパイラルが生まれます。
関連記事: 新規顧客より既存顧客を優先した方が良いのはなぜ?重視すべき理由やポイントを解説
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ロイヤルティプログラムの6つの型
ロイヤルティプログラムは、顧客に対する効果によって以下の6つの類型におおきく分けられます。
類型 | LTVへの貢献 | 顧客エンゲージメントの向上 | 集客コスト削減 |
価値共創型 | ★★★ | ★☆☆ | ★★★ |
パーパス拡張型 | ★★★ | ★☆☆ | ★★★ |
経済圏拡張型 | ★☆☆ | ★★★ | ★☆☆ |
経済圏連携型 | ★★☆ | ★★☆ | ★☆☆ |
シンプルティア型 | ★☆☆ | ★★★ | ★☆☆ |
パーソナライゼーション型 | ★★★ | ★☆☆ | ★☆☆ |
価値共創型|企業と顧客が共に価値を創造する
価値共創型は、企業が掲げる社会貢献などの価値を顧客と実現する取り組みです。
プログラムによって、顧客に「自分の選択は社会にとって価値がある」と伝えます。
価値共創型の例は以下のとおりです。
- 売上金額の一部を企業ビジョンに沿う活動団体へ寄付
- 顧客の獲得ポイントの一部を、地域のスポーツクラブへ還元 など
企業の取り組みや姿勢に理解が深まり、顧客から信頼を得られ、顧客ロイヤルティの向上につながるでしょう。
【価値共創型ロイヤルティプログラムで期待できる効果】
LTVへの貢献 | 顧客エンゲージメント向上 | 集客コスト削減 |
★★★ | ★☆☆ | ★★★ |
パーパス拡張型|企業のビジョンや価値観を伝える
パーパス拡張型は、企業のビジョンや価値観を伝える取り組みです。
以下のような例が挙げられます。
- 会員限定の動画・コラムコンテンツや体験特化型施設の利用
- 製品の産地をより深く知る体験ツアーへの招待 など
ビジョンや価値観に共感してもらうことで、自社に対する理解を深め、ファン化を促します。
【パーパス拡張型ロイヤルティプログラムで期待できる効果】
LTVへの貢献 | 顧客エンゲージメント向上 | 集客コスト削減 |
★★★ | ★☆☆ | ★★★ |
経済圏拡張型|周辺行動でも特典付与キャンペーンで顧客を増やす
経済圏拡張型では、商品購入やサービス利用以外の行動にもポイントや特典を付与します。
経済圏拡張型プログラムには以下のような例が挙げられます。
- 製品にまつわるゲームやクイズへの参加にポイント付与
- サイト上でカプセルトイを引く、レビューを書くなどの行動にマイルを付与 など
ポイントやマイルの付与など、顧客の身近な部分に特典を配置することで、特典を目的とした顧客を増やせるでしょう。
しかし特典付与には一定のコストがかかる点に注意が必要です。
【経済拡張型ロイヤルティプログラムで期待できる効果】
LTVへの貢献 | 顧客エンゲージメント向上 | 集客コスト削減 |
★☆☆ | ★★★ | ★☆☆ |
経済圏連携型|他の企業ブランドと相互に顧客を増やす
経済圏連携型は、他の企業やブランドと連携し親和性のある商品やサービスの購買に対して特典を付与する取り組みです。
以下のような例が挙げられます。
- 航空便の割引のほか、提携レンタカー会社の利用やホテル宿泊の割引
- 対象のファストフード・コンビニエンスストアや携帯電話回線・電気の利用に対してポイント付与 など
特典付与によって関連サービスの利便性を高めたり、連携企業の顧客を獲得できたりするなど、相互にメリットをもたらします。
【経済圏連携型ロイヤルティプログラムで期待できる効果】
LTVへの貢献 | 顧客エンゲージメント向上 | 集客コスト削減 |
★★☆ | ★★☆ | ★☆☆ |
シンプルティア型|気軽な参加機会で幅広い顧客と接する
シンプルティア型は全会員に共通した特典を提供し、顧客が気軽に参加できる取り組みです。
以下のような例が挙げられます。
- 入会により、限定メールマガジンの配信や製品セミナーへの招待
- ホテル予約サイト会員限定の割引料金の適用 など
会員ランク・グレードなどに差を設けないため、企業は幅広い顧客と接することが可能です。
【シンプルティア型ロイヤルティプログラムで期待できる効果】
LTVへの貢献 | 顧客エンゲージメント向上 | 集客コスト削減 |
★☆☆ | ★★★ | ★☆☆ |
パーソナライゼーション型|個人向けサービスでエンゲージメントを高める
パーソナライゼーション型は、顧客一人ひとりに最適化した特典を付与します。
「自分だけのサービスを受けられる」と顧客に喜ばれることでエンゲージメントを高めます。
パーソナライゼーション型の例は以下のとおりです。
- 自動車メーカーでの試乗予約、車両メンテナンス履歴の管理予約
- メガネ・補聴器・サングラス販売店での、利用回数や累計購入金額に応じた割引 など
顧客をよく理解して特典を用意する必要があり、データの蓄積や分析、アンケート実施が重要です。
【パーソナライゼーション型ロイヤルティプログラムで期待できる効果】
LTVへの貢献 | 顧客エンゲージメント向上 | 集客コスト削減 |
★★★ | ★☆☆ | ★☆☆ |
ロイヤルティプログラムの2つの成功事例
ロイヤルティプログラムの成功事例を2つ紹介します。
- カルビー
- スターバックス
カルビー|環境コスト低減を顧客と実現(価値共創型)
カルビーの「ルビープログラム」は、顧客が商品パッケージを折りたたんでから捨てる運動に参加し、家庭ゴミの嵩(かさ)の削減に貢献します。
参加するとスマートフォンアプリでポイントが貯まり、工場見学や商品試食など、顧客の愛着を育むさまざまな体験に応募可能です。
また、体験プログラムには工場見学や商品試食を楽しめるファンミーティングなど、顧客がブランドへの愛着を高める機会が豊富に用意されています。
スターバックス|NFTをポイントとして利用させ顧客ロイヤルティを可視化(経済圏連携型)
「Starbucks Odyssey」では、ブランドの歴史文化にまつわるデジタルコンテンツへ参加した会員にNFTポイントを付与する経済圏連携型の取り組みです。
NFTが付与された会員には、バーチャル上でのエスプレッソマティーニの作り方教室やコーヒー農園旅行などを体験する権利が与えられます。
その他にもコーヒーを通じたサードプレイスの提供体験を核に顧客エンゲージメントを醸成する特典が用意されていました。
本プログラムは2024年3月に終了しましたが、NFTを活用した注目度の高い取り組みといえます。
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ロイヤルティプログラム導入|類型と成功事例からわかる注意点
ロイヤルティプログラム導入には、以下4つの注意点があります。
- 顧客が愛着を高められる体験の提供が必須
- 簡単に参加できる仕組みの構築が必須
- 周知の徹底が必要
- 効果検証でプログラムの見直しが必要
とくに効果検証はプログラムの見直しに欠かせないため、プログラム設計時点で検討しておく必要があります。
顧客の反応や変化から内容を見直す仕組みを作っておくことで、プログラムの成果があがりやすいでしょう。
ロイヤルティプログラムの導入にはDISCOがおすすめ
本記事ではロイヤルティプログラムについて解説しました。
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