口コミはサービスを利用した消費者の意見を指す言葉です。
サービスに対する正直な意見が含まれるため、信憑性が高く、購買意欲の向上に役立ちます。
一方で低評価の意見や口コミ数の少なさは、消費者にマイナスのイメージを与えかねません。
本記事では、企業が口コミを集めるメリットや口コミを増やす際の注意点、仕組みや手法について解説します。
\ファンマーケティングの始め方を解説/
資料を無料プレゼント中
口コミとは|レビューとの違いは実体験に基づくかどうか
口コミとは、口伝えで評判を広める意味の言葉で、購入者・利用者の意見だけではなく、全くの第三者による噂話も含みます。
似た言葉である「レビュー(英:review)」とは、批評や意見、感想を意味します。
口コミよりも個人の実体験を基にした意見を表す言葉です。
口コミは一般的に、レビューよりも広い意味で使われています。
口コミを集める3つのメリット
ショッピングサイトでは、個々の商品にレビュー(口コミ)機能があるほど口コミが重要視されています。
企業がレビュー(口コミ)機能を導入する理由は、以下3点にあります。
- サービスやブランドの信頼度が高まる
- 広告費用を抑えられる
- 購買意欲が高まる
サービスやブランドの信頼度が高まる
評価が高ければサービスやブランドの信頼度向上が期待できます。
口コミは、実際にサービスを利用した消費者が感じた正直な意見です。
そのため信憑性が高く、口コミの情報を信じてサービスを利用する若者が増えています。
他にも、トラブルを未然に防ぐために口コミを参考にする消費者が増えています。
口コミは、サービスやブランドに対する不安感を取り除き、安心して利用してもらうための効果的な手段といえます。
参考記事:令和4年度第5回消費生活意識調査結果について|消費者庁
広告費用を抑えられる
口コミは、集客にかかるチラシやWeb広告などの費用が抑えられる点もメリットです。
口コミは、口コミサイトやネットショップだけでなく、SNSや動画サイトでの投稿も含まれます。
チラシやWeb広告の場合は、企画から広告枠の確保、出稿に費用と手間がかかります。
しかし、レビューやSNS投稿は、ユーザーの厚意による情報発信のため、コストがほとんどかかりません。
とくにSNSや動画サイトは拡散性が高いため、口コミが増えれば話題が広がり、企業が費用をかけて広告を打たなくても自然に認知度が高まります。
少ない費用で拡散でき、費用対効果に優れているため、口コミを活用する企業が増えているのです。
購買意欲が高まる
口コミは、消費者の購入意欲を高める効果が期待できる点がメリットです。
購買意欲が高い消費者は、過去のレビューを参考にして、サービスの利用を決める傾向があります。
参考記事の令和3年版消費者白書によると、Web上で買い物をする際に「過去のレビュー」を最優先に確認すると回答した人は22.5%もいました。
また、他の商品やサイトと比較する際にも口コミが利用されます。
高評価の口コミが多ければ、消費者の購入意欲を後押しし、結果的にCVR向上につながるため、企業にとって口コミは欠かせない要素となっているのです。
参考記事:消費者庁:令和3年版消費者白書:第1部第2章 【特集】「新しい生活様式」における消費行動~「消費判断のよりどころ」
口コミを集める際の注意点
口コミは、サービスの信頼度や購買意欲を高めるために、より多くの口コミを集めることが重要です。
しかし法律に抵触したり、消費者の信頼を損ねたりする可能性もあるため以下3点に注意しましょう。
- ステルスマーケティングをすること
- 否定的な口コミ投稿を妨げたり削除したりすること
- 二次利用する際に許諾を取らないこと
消費者に口コミしてもらった際には、簡単にでも返信することがおすすめです。
また、万が一炎上した際には、迅速かつ誠実な対応を心がけましょう。
改善点を活かし、商品・サービスの質を高める姿勢をアピールすれば、信頼回復やリピートにつながるでしょう。
口コミを増やす仕組み
多くの消費者から口コミを集めたいと考える企業は、以下3つの施策の実施をおすすめします。
- 利用後に口コミサイトに誘導する
- キャンペーンを実施する
- インフルエンサーやアンバサダーを起用する
ただし、広告目的であることを隠して情報発信するステルスマーケティングや、事実とは異なるやらせの口コミ依頼は、景品表示法や口コミサイトの規約に違反する可能性があります。
そのため、景品表示法や利用する口コミサイト、SNSの規約を事前に確認ください。
参考記事:令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。|消費者庁
参考記事:マップユーザーの投稿コンテンツに関するポリシー|Google
利用後に口コミサイトに誘導する
サービスを利用した直後は記憶が新しいため、口コミを書いてもらいやすい状態です。
そのため、精算時や商品到着後に口コミサイトに誘導することをおすすめします。
ただし、割引やクーポンを提供して口コミを投稿してもらう場合は、特典を受けたことや広告案件である旨を明示する必要があります。
また、対価を支払っていないにもかかわらずサービスを利用した消費者が、広告である旨を表示せずに口コミ投稿をした場合も景品表示法の違反事項に該当します。
とくに、インフルエンサーを起用したPR案件でトラブルになりやすいため注意しましょう。
キャンペーンを実施する
多くの口コミ投稿を集めるために、キャンペーンの実施も効果的です。
たとえば、口コミ投稿で「次回◯%オフ」「特典プレゼント」「無料サンプル提供」などがあげられます。
ただし、キャンペーンを実施して口コミ投稿を誘引する行為は、企業によっては禁止事項として定めている場合もあります。
事前に利用する口コミサイトやSNSの規約を確認しましょう。
また、サービスを利用していない人に対して特典を付与して口コミを誘引する行為は、景品表示法で禁止です。
これは広告を目的として無償でサービスを提供し、口コミ行為を誘引するステルスマーケティングに該当します。
インフルエンサーやアンバサダーを起用する
インフルエンサーやアンバサダーを起用して口コミしてもらう方法も有効です。
インフルエンサーやアンバサダーは影響力があるため、1回の口コミでも広告効果の向上が可能です。
さらに、利用した消費者がさらに口コミする循環も生まれます。
企業がアプローチしたいターゲット層をファンに獲得している方を起用すれば効率良く認知度があげられます。
ただし口コミの際は、広告である旨を表示するようインフルエンサーやアンバサダーに周知させる必要があります。
たとえばインスタグラムでは、投稿に「#PR」と表記してもらうほか、「タイアップ投稿」のラベル表示を依頼しましょう。
Xでも「#広告」「#スポンサー」などのハッシュタグの提示が必須です。
参考記事:ヘルプセンター|インスタグラム
参考記事:ヘルプセンター|X
口コミを活用したマーケティング手法2選
口コミを集めてもマーケティングに活用して売上を伸ばさなければ導入の目的が達成できません。
以下2つの手法を参考に、口コミを活用する施策を実施してみましょう。
- SNSを活用したキャンペーンを実施する
- コミュニティサイトを運用して関心度の高い消費者の口コミを集める
SNSを活用したキャンペーンを実施する
口コミを認知度や売上向上につなげるためには、SNSを活用したマーケティング手法がおすすめです。
「〇〇を投稿しよう」「あなたはどっち派」など、ハッシュタグ機能を活用したキャンペーンは話題性があり、拡散されやすい傾向にあります。
口コミの収集や拡散の効果を高めるためには、自社のSNSアカウントを作成することもおすすめです。
消費者から許諾を得れば自社のコンテンツとして二次利用も可能です。
関連記事:口コミマーケティングとは?|口コミマーケティングのメリットとデメリット、成功例と失敗事例を紹介
関連記事:UGCとは何か?ユーザー生成コンテンツが重要な理由と施策のヒント
コミュニティサイトを運用して関心度の高い消費者の口コミを集める
信頼度が高く、ニーズの掴める口コミを集めるためには、コミュニティサイトの活用がおすすめです。
コミュニティサイトには、自社のサービスに関心が高い消費者が集まるためです。
限られた消費者が集まるコミュニティでは、同じ人に対して定期的に口コミを集められる可能性があるため、サービスの改善にも役立てられます。
コミュニティサイトの運用について関心がある方は、DISCOにお気軽にお問い合わせください。
関連記事: クチコミマーケティングの代表的な拡散方法7選!投稿が増えるコツや注意点を解説
口コミのメリットを活かした成功事例
口コミを活用してマーケティングに成功している以下3社の事例をご紹介します。
- 永谷園|インスタグラム
- 無印良品|コミュニティサイト「IDEA PARK」
- カゴメ|コミュニティサイト「&KAGOME」
永谷園では、SNSにおいてハッシュタグ「#永谷園」を活用し、消費者からの口コミを集めている事例です。
5.7万件以上(2024年9月時点)のコンテンツが投稿されており、永谷園の商品を使ったメニューが拡散されています。
2つ目は、無印良品を運営しているコミュニティサイト「IDEA PARK」の事例です。
新商品の要望や既存商品の改良について消費者から口コミを集めています。
引用:カゴメ公式サイト「みんなとカゴメでつくるコミュニティ &KAGOME(アンドカゴメ)」
3つ目は、カゴメが運営するコミュニティサイト「&KAGOME」の事例です。
サイト内にさまざまな口コミが投稿できる工夫がされています。
たとえば、商品の感想や商品を活用したメニューの共有、消費者同士が交流できる場などです。
一方的に口コミを投稿するだけでなく、交流を通して口コミを集められる仕組みが構築されています。
口コミのメリットを活かしてマーケティング効果を高めよう
口コミは消費者のニーズを掴むだけでなく、消費者の購入意欲を高める効果も期待できます。
有益な口コミを効率的に集めるためには、コミュニティサイトの活用がおすすめです。
株式会社kazeniwaでは、コミュニティサイトの構築を支援するDISCOを提供しています。
消費者の口コミを活用するマーケティング手法にお困りの際は、お気軽にご相談ください。