X(旧Twitter)は日本国内において利用率の高いSNSのひとつで、昨今はユーザーと接点を持つために運用している企業も多く見られます。
ファン獲得や育成に適しているX(旧Twitter)運用で成果を得るためには、定期的にデータ分析をしていくことが重要です。
しかし多くの場合、データを細かく分析すればするほど時間や労力を要します。
大量のデータを素早く分析するためにはAIを活用するのも一つの手です。
本記事ではAIを活用したX(旧Twitter)のデータ分析結果や手順を解説します。
AIを使うメリットや注意点も紹介するので、X(旧Twitter)運用の効率化を図りつつ成果を得たい方は参考にしてください。
関連記事: X(Twitter)を運用するメリットとは?デメリットと対策、運用上の注意点をくわしく解説
\ テンプレ付き資料! /
今日から真似してすぐに始められます!
AIを使用したX(旧Twitter)のデータ分析結果
AIを使用すると、X(旧Twitter)の運用状況と施策の効果を明確化することができます。
AIの活用により分析できるデータは、以下の通りです。
- 各ポストのエンゲージメント
- 曜日別エンゲージメント
- 表示回数別エンゲージメント
今回は実際に、AI(ChatGPT)を使って各ポストの投稿時間帯と平均エンゲージメントの関係をデータ分析し、グラフ化してみました。
グラフからもわかるように、15時と18時、21時頃にエンゲージメントが高くなっています。
つまり、この時間に投稿するとファンから何かしらアクションを得られる可能性が高いといえるでしょう。
データ分析でAIを活用すれば顧客接点を増やすための多角的な分析が可能となるため、「フォロワー増加施策」や「市場調査」などにも活かすことができます。
AIツールChatGPTを使用したX(旧Twitter)分析のやり方
AIツールChatGPTを使用したX(旧Twitter)分析は、以下の手順で行います。
- Xアナリティクスページにアクセスする
- アナリティクスページからデータを出力する
- ChatGPTに遷移する
- アナリティクスデータを添付し、プロンプトを入力する
- プロンプトの入力結果が表示される
手順に従い、まずはX(旧Twitter)アカウントからアナリティクスデータを出力します。
アナリティクスページへはアドレスバーに「https://ads.x.com/user/(@を抜いたユーザーアカウントID)/tweets/」を入力すると遷移できます。
アナリティクス画面が表示されたら、ポストアクティビティ(ツイートアクティビティ)表示画面の右側にある「データエクスポート」をクリックしてください。
「BY Tweet」をクリックすると、アナリティクスデータのダウンロードが完了します。
ダウンロードができたらChatGPTに遷移します。
クリップマークからデータを添付し、プロンプトを入力しましょう。
なお、プロンプトとはChatGPTに与える指示文や質問文のことを言います。
今回は各ポストのエンゲージメントを分析してみましょう。
「添付データから、ポスト投稿時間帯とエンゲージメントの関係性を棒グラフ形式・日本語出力してください。縦軸は投稿時間帯(日本時間)・横軸はエンゲージメントで作成お願いします。」
とプロンプトを入力したところ、以下の結果が表示されました。
次に、エンゲージメント率が高いポストの詳細を見ていきましょう。
今回はプロンプトで「フォロワーが最も好むポストの内容」を聞いてみました。
上記のデータ分析から、ポジティブなポストやフォロワーとの交流のエンゲージメント率が高いことがわかります。
目的に合わせてプロンプトを記入し、あらゆる角度からX(旧Twitter)を分析してみましょう。
AIでX(旧Twitter)分析するメリット
AIでX(旧Twitter)を分析するメリットは、以下の3つです。
- 大量のデータを素早く分析できる
- 目的に合わせた詳細な分析ができる
- 自社ブランディング向上のヒントを得られる
AIの強みを理解したうえで、X(旧Twitter)の分析を行いましょう。
大量のデータを素早く分析できる
AIを活用することで大量のデータを素早く分析できるため「業務効率化」を図れます。
X(旧Twitter)分析には「エクセルなどを用いて算出した数値をグラフ化する」といったやり方もありますが、データを大量に分析するには高いスキルが必要です。
さらにデータ量は多いほど業務量は増える傾向にあり、時間や労力がかかります。
一方、AIを使用すれば
- データファイルの添付
- プロンプトの入力
だけで大量のデータを可視化することができます。
AIの活用は、X(旧Twitter)運用の効率性を高めるのに最適な手法といえるでしょう。
目的に合わせた詳細な分析ができる
対話型AIでは自社分析だけでなく競合分析など、幅広いデータを目的に合わせて分析することもできます。
例えばフォロワーそれぞれの属性や行動履歴に基づいた分析、社会情勢に合わせた施策の提案など、プロンプト次第で多角的に示唆を得られるのも特徴です。
分析したデータ結果をさらに深掘りするなど、さまざまな角度からアカウントデータを分析できるため、効果的なX(旧Twitter)運用戦略を考案しやすい点もAIを使うメリットです。
関連記事: Twitterにおけるエンゲージメント率の目安とは?KPIの設定方法や目標数値を解説
自社ブランディング向上のヒントを得られる
自社ブランディング向上のヒントを得られるのも、AIを使用するメリットです。
AIではデータ分析の結果から、X(旧Twitter)運用の改善策を相談できます。
例えば、以下のようなプロンプトを入力すると、分析結果を元にした回答を得ることができます。
対話型AIの強みを活かすことで、ファンの共感を得る施策などのアイデアが生まれやすくなります。
X(旧Twitter)でファンのニーズにあった企画や施策を考案する際にも、AIの活用はおすすめです。
AIを使用してX(旧Twitter)を分析する際のポイント
入力する指示文によって出力結果は大きく異なるため、AIを使用してX(旧Twitter)を分析する際は、プロンプト設計を適切にすることが重要です。
例えば、「データからエンゲージメント率を出してください」といったプロンプトからは「エンゲージメント率を計算した結果のみ」しか得られません。
そこで具体的に「グラフで作成してください」という指示をしたところ、グラフによる可視化しやすい分析結果を得られました。
このことからもわかるように、AIに指示するプロンプトによって出力結果が違うことが分かります。
したがって、AIを活用してX(旧Twitter)分析する場合は、具体的な指示文や質問文の入力をするのがポイントです。
会話のやりとりを繰り返すことにより、分析結果を深掘りできるでしょう。
AIを使用したX(旧Twitter)分析の注意点
X(旧Twitter)の分析でAIを使用する際の注意点を3つ解説します。
- 分析データには誤判定が生じる可能性もある
- データの取り扱いに配慮する
- X(Twitter)運用を事前に行う
トラブルに発展しないよう、事前に確認しておきましょう。
分析データには誤判定が生じる可能性もある
分析データには、誤判定(ハルシネーション)が生じる可能性があることを踏まえたうえでAIを使用する必要があります。
データ分析に優れていたとしても、AIの結果は必ずしも正確なわけではありません。
例えば、ネットスラングや冗談を交えたファンからの返信を「共感の得られなかったポスト」と判定するケースも考えられます。
AIの分析結果はサポートのひとつとして捉え、頼りすぎないよう注意しましょう。
あくまでAIの提案をベースとして、自社ブランディング力を高める独自性のある投稿を考案するのが重要です。
データの取り扱いに配慮する
AIによるX(旧Twitter)データ分析は効率性を高める一方で、取り扱うデータの安全性への配慮が必要です。
AIでは入力したデータが学習に使われるため、企業や顧客の情報を入力してしまうと、漏洩のリスクが生じる可能性もあります。
なお、AIにデータを学習させない設定(オプトアウト)をしたい場合は以下の手順を踏むとよいでしょう。
個人情報や機密情報の漏洩リスクを軽減できるよう、学習させないよう設定するのも手段のひとつです。
X(Twitter)運用を事前に行う
正確なデータ分析結果を得るにはX(旧Twitter)を十分に運用し、一定の投稿量を確保する必要があります。
投稿量がなければ分析できるデータも少ないため、分析するまでに至らないためです。
また、事前にX(旧Twitter)プレミアムに加入しておくとアナリティクスをXのページから簡単に閲覧できるようになります。
一方でプレミアムに加入するためには、対象アカウントが「信頼できてアクティブなアカウントである」といった条件をクリアしている必要があります。
つまり、データ量が少ない新規アカウントでは分析のみならずプレミアムへの加入もしにくいため、運用をある程度行ってから実施するとよいでしょう。
関連記事: Twitterのプロモツイート(プロモ広告)とは?実施の流れ、成功事例を解説
アカウント分析やフォロワー分析から自社のファンを増やそう
X(旧Twitter)のデータ分析にAIを活用すると、業務の効率化ができる、自社ブランディング向上のヒントを得られるなどの利点があります。
ただしAIを取り入れる際は必ずしも正確な分析結果を得られる確証はないため、サポートのひとつとして割り切ることが大切です。
なお、kazeniwaの「SUP」では、SNSエキスパート検定の有資格者がX(旧Twitter)などのSNS運用をサポートします。
運用を通じて新たなファンを生み出す流れをつくりたい方は、ぜひお問い合わせください。