顧客満足度(CS)とは、自社商品やサービスを利用した際に得られた満足度を数値で表す指標です。
商品の機能や品質の差別化が難しい現代において、顧客満足度は顧客維持に欠かせません。
そのため、顧客を維持し自社の売上基盤を安定させるには、顧客満足度の向上が重要です。
本記事では、顧客満足度の向上方法を属性別に解説します。
顧客満足度を高めた成功事例や測定法も紹介しますので、自社成長につなげたい方は参考にしてください。
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顧客満足度を向上させるメリット
顧客満足度を向上させるメリットは、以下の通りです。
- LTV最大化により安定した売上基盤が築ける
- ブランディング力が向上し、信頼を高められる
- 自社のコアなファンが発信する口コミにより新規顧客を獲得できる
顧客は商品やサービスの利用時に高い満足度を得られた場合、企業に対する信頼度を高めます。
その結果、他社との差別化につながるため、顧客満足度向上は企業の成長に必要不可欠です。
なお、顧客満足度は、商品やサービス利用時の満足度を指す言葉です。
一方、顧客ロイヤルティとは、企業やブランドに対する愛着度を指す言葉で、中長期的な満足度を意味します。
関連記事:顧客ロイヤルティとは?顧客満足度との違いや成功事例を紹介
新規顧客の満足度を向上させる方法
新規顧客の満足度を向上させる方法は、以下の3つです。
- 顧客体験価値を高める
- ダイナミックプライシングを取り入れる
- 顧客の事前期待を調査する
顧客体験価値を高める
顧客体験価値とは、顧客が商品やサービスの検討段階から利用段階に至るまでの過程において、企業との接点で感じる心理的価値のことです。
技術の発展にともない品質や性能で差別化が難しくなったため、感情体験で差をつける必要があります。
例えば仕事の合間にコーヒーをテイクアウトした際、カップに「お仕事お疲れ様です。」とメッセージが書かれていた場合、顧客体験価値の向上が期待できます。
顧客は期待していた以上のサービスを受けたことから、企業に対して感動を覚え、リピーターとなる可能性があるのです。
顧客の立場を理解し、大切に思うホスピタリティ精神こそが顧客満足度を高めることにつながります。
関連記事:顧客体験価値とは?得られる効果や必要な要素、向上方法をわかりやすく解説
ダイナミックプライシングを取り入れる
ダイナミックプライシングとは、需要や供給の変動に応じて商品やサービスの価格を柔軟に調整する手法のことです。
価格をひとつに限定しないことで、顧客の満足度を向上できるだけでなく、購入のハードルを下げられます。
ダイナミックプライシングの活用法には、夕方から商品を割引するスーパーのタイムセールや、時期によって料金が異なる航空券などがあります。
顧客がタイミングや条件にあわせて購入できるスタイルのため、顧客満足度向上につなげられるでしょう。
顧客の事前期待を調査する
事前期待とは、顧客が商品やサービスを利用する前に抱く期待のことです。
ホスピタリティが重視されている現代において、普通の接客やサービスでは顧客満足度を高められません。
そのため、市場調査で顧客の声を正しく理解し、自社の商品やサービスを提供することが新規顧客の満足度向上につながります。
顧客が事前期待しているポイントは、以下の通りです。
- サービス内容
- 品質
- 費用対効果
新規顧客を成功体験に導けるよう、事前期待の調査が顧客体験向上のポイントです。
既存顧客の満足度を向上させる方法
既存顧客の満足度を向上させる方法は、以下の3つです。
- カスタマーサクセスを強化する
- 双方向コミュニケーションを実施する
- CRMを活用し既存顧客との関係性を構築する
カスタマーサクセスを強化する
カスタマーサクセスの強化により顧客の不満を解消できるだけでなく、信頼度向上が期待できるため、顧客満足度を高められます。
カスタマーサクセスとは自社の商品やサービスを購入した顧客に対して、企業が能動的なアクションを起こすことです。
既存顧客の満足度を向上させるカスタマーサクセスの例は、以下の通りです。
- メール配信
- セミナー
- チャットボット
フォローを手厚くして顧客の課題を解消すると顧客満足度を上げられるため、カスタマーサクセスの強化が重要視されています。
関連記事:カスタマーサクセスとは顧客の成功を支える仕事!3つの役割や企業の成功事例をわかりやすく解説
双方向コミュニケーションを実施する
既存顧客の満足度向上には、双方向コミュニケーションで顧客と良好な関係を構築する方法があります。
双方向コミュニケーションとは、企業と顧客がお互いに発信し合うことです。
顧客のニーズを迅速、かつ深く理解できる点が双方向コミュニケーションのメリットといえます。
なお、双方向コミュニケーション例は以下の通りです。
- SNS
- ファンコミュニティ
- チャットツール
双方向からのコミュニケーションにより信頼関係を構築できるため、結果として顧客満足度を高められます。
関連記事:双方向コミュニケーションとは?顧客との関係性を深めるメリットや方法、ツールを解説
CRMを活用し既存顧客との関係性を構築する
CRMでは顧客情報を管理・分析し、顧客と良好な関係を築けるため、顧客満足度の向上につながります。
情報を一元化して顧客分析を行うことにより、個々に適した対応が可能となります。
CRMの主な機能は、以下の通りです。
- 顧客管理
- メルマガ・DM配信
- 問い合わせ管理
- データ分析
- アフターケア支援
CRMの導入により、既存顧客に的確なアプローチが可能となり、結果として顧客満足度の向上が見込めます。
関連記事:CRM施策とは?実施する手順、施策例をまとめて解説
顧客満足度を測定する方法
顧客満足度を測定すると、自社の商品やサービスがどのくらい顧客の期待に応えられているのかを把握できます。
代表的な測定方法は、以下の通りです。
- NPS(Net Promoter Score)
- CSI(Customer Satisfaction Index)
- JCSI(Japanese Customer Satisfaction Index)
- LTV(Life Time Value)
例えば、NPS(Net Promoter Score)では、企業の商品やサービスを知人に紹介する可能性を0〜10段階別に分けて評価できます。
- 推奨者(9~10点と回答)
- 中立者(7~8点と回答)
- 批判者(0~6点と回答)
アンケートの回答にあわせて、顧客を上記3つのタイプに分類します。
分類後「推奨者の割合ー批判者の割合」で、NPSスコアを算出します。
自社に適した測定方法で分析すると、顧客がどのくらい商品やサービスに満足しているかを判断可能です。
顧客満足度向上に成功した企業の取り組み事例3選
顧客満足度向上に成功した企業の取り組み事例は、以下の3つです。
- 株式会社セコマ|顧客の視点を心がけたサービス設計でLTVを最大化
- 一般社団法人全国子育てタクシー協会|新規顧客層への展開によりCS向上に成功
- 株式会社アレフ|ブランディング戦略により飲食店初のJCSI1位を獲得
株式会社セコマ|顧客の視点を心がけたサービス設計でLTVを最大化
株式会社セコマが展開するコンビニエンスストアチェーンの「セイコーマート」は、2024年度JCSIでコンビニ部門顧客満足度1位を獲得しています。
セイコーマートは北海道を中心に店舗を展開しており、地域の需要に応じて商品を調整するなど、顧客視点を心がけたサービス設計が特徴です。
原料生産から販売までを自社で行い、価格の安い商品を生み出しています。
顧客満足度向上により、地域になくてはならない存在として顧客の信頼度を高めた成功事例です。
参考記事:公益財団法人日本生産性本部サービス産業生産性協議会|2024年度JCSI(日本版顧客満足度指数)第1回調査結果
一般社団法人全国子育てタクシー協会|新規顧客層への展開によりCS向上に成功
一般社団法人全国子育てタクシー協会は、タクシー利用のなかった妊婦や子育て世帯をターゲットにした送迎サービスを提供しています。
乳児連れの外出サポートや妊婦さんの送迎、発熱時の送迎など、さまざまなニーズに対応し利用を拡大化しました。
また、子どもや子育てに関する知識を得ている専用ドライバーが運転するため、安心して乗車できる点も特徴です。
タクシーを利用したくてもできなかった顧客へのサービス展開により、顧客満足度を高めた成功事例です。
株式会社アレフ|ブランディング戦略により飲食店初のJCSI1位を獲得
株式会社アレフが展開している「びっくりドンキー」は、2020年度第4回JCSIにおいて飲食業界初の1位を獲得しました。
独特な内装やメニュー表によりワクワク感を得られることから、ブランディング力を高めています。
また、日本人向けのハンバーグを研究し、世代問わずおいしいと感じるメニューを提供している点も特徴です。
自社のブランドイメージをどのように持たれたいか決め、戦略を立てて顧客満足度を高めた成功事例です。
参考記事:公益財団法人日本生産性本部サービス産業生産性協議会|~2020年度(日本版顧客満足度指数))第4回調査結果発表~
顧客満足度の向上には関係を構築できるDISCOがおすすめ
顧客満足度の向上は信頼構築や安定した売上基盤の確保など、さまざまなメリットをもたらします。
属性別にアプローチを変えると満足度を高めやすくなるため、適切な方法で顧客の満足度を高めるのが大切です。
なお、ファンコミュニティは顧客の満足度を向上させる方法として効果的です。
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