日本の人口減少にともない、新規顧客獲得のコストは上昇しています。
そのため、自社に興味関心を持つ既存顧客の維持がより重要になりました。
このような背景から重要視されているのが、顧客との関係性構築に適した手法「コミュニティマーケティング」です。
本記事ではコミュニティマーケティングの概要や重視されている理由を解説します。
メリットや注意点、実施する流れも紹介しますので、自社の成長につなげたい方は参考にしてください。
\ファンマーケティングの始め方を解説/
資料を無料プレゼント中
コミュニティマーケティングとは|コミュニティ運営から成果を得るマーケティング手法
コミュニティマーケティングとは、既存顧客を中心としたコミュニティを作り、マーケティングにつなげる手法です。
一般的にコミュニティとは企業と顧客、または顧客同士が交流する場を指します。
コミュニティマーケティングの主な目的は、以下の通りです。
- 顧客との関係性の構築
- 認知向上
- 購買促進
- 顧客データの収集
- ファン化促進
コミュニティを作ると、自社に興味関心の高い顧客と効率的に交流できるだけでなく、得た情報をマーケティングに活かせます。
そのため、コミュニティマーケティングはBtoCとBtoBどちらの企業にも効果的な手法です。
コミュニティマーケティングが重視されている理由
コミュニティマーケティングが重視されている理由は、既存顧客の維持に注力した方が自社の売上基盤を築きやすいからです。
自社の売上向上には、新規顧客の獲得が重要です。
しかし、1:5の法則によると、新規顧客の獲得は既存顧客に比べて5倍のコストがかかります。
既存顧客の顧客ロイヤルティを向上できれば、自社商品やサービスに対する愛着度や信頼度を高められ、LTV向上により中長期的な売上を確保できます。
そのため、既存顧客を中心としたコミュニティマーケティングが重視されているのです。
関連記事:新規顧客より既存顧客を優先した方が良いのはなぜ?重視すべき理由やポイントを解説
コミュニティマーケティングがもたらす3つのメリット
コミュニティマーケティングがもたらすメリットは、以下の3つです。
- 継続的な関係性構築からLTVを最大化できる
- ファンの声を拾えるためニーズに合った商品やサービスを提供できる
- ファン化促進により新規顧客獲得が期待できる
継続的な関係性構築からLTVを最大化できる
顧客と交流できるコミュニティマーケティングは、LTV向上に効果的な手法です。
LTVを高めるには、顧客のファン化促進が欠かせません。
コミュニティマーケティングは既存顧客と継続的に良好な関係を築けるため、顧客ロイヤルティ向上を図れます。
顧客ロイヤルティ向上により購入単価や頻度が上がり、中長期的に安定した売上確保が期待できます。
関連記事:LTVとは?重要性や最大化するためのマーケティング施策をわかりやすく紹介
ファンの声を拾えるためニーズに合った商品やサービスを提供できる
コミュニティを形成すると、企業は顧客の意見をダイレクトに得られます。
使用時の感想や気になった点などの情報から商品開発や改善が可能なだけでなく、新たなアイデアを生み出すきっかけにつながるためです。
また、ファンの声をもとにした商品開発や改善は、顧客エンゲージメント向上に効果的です。
顧客エンゲージメントの向上により他社との差別化を図れるため、結果として収益アップが見込めます。
ファン化促進により新規顧客獲得が期待できる
コミュニティマーケティングにより顧客の熱量を高められると、コストの負担を抑えて新規顧客を獲得できます。
熱量の高い顧客は自発的に口コミを発信し、自社の認知拡大に寄与するためです。
SNSやレビューの肯定的な意見は購買意欲を促進させ、新規顧客の流入につながります。
企業としては広告費を抑えながら新規顧客を獲得できる可能性があるため、新規顧客を増やしたい場合にもコミュニティマーケティングは効果的です。
関連記事:ファン化とは?重要な理由やメリット、成功事例を解説!
コミュニティマーケティングを実施する流れ
コミュニティマーケティングを実施する一般的な流れは、以下の通りです。
- コミュニティ作成の目的を明確にする
- ターゲットとなるユーザーのニーズを把握する
- 自社に適したプラットフォームを選定する
- コミュニティのガイドラインを作成する
- SNSなどで宣伝し、コミュニティ参加を促す
- コミュニティで積極的に交流し、メンバーを増やす
- 参加しやすい施策を企画し、コミュニティ活性化を目指す
コミュニティマーケティングでは、既存顧客との関係構築や新商品開発など、目的を明確にしたうえで自社に適したコンセプトを設計する必要があります。
また、メンバーが一定数増えたら、コミュニティリーダーやアンバサダーを起用するのもコミュニティ活性化に重要です。
関連記事:コミュニティにおけるアンバサダーの役割とは?アンバサダー起用の流れや成功事例などを解説
関連記事:コミュニティリーダーとは?オンラインコミュニティにおける役割や必要な要素を解説
コミュニティマーケティングを実施する際の注意点
コミュニティマーケティングを実施する際の注意点は、以下の2つです。
- 中長期的に運営する必要がある
- 専門的なスキルを持つ人材のリソースを確保する
中長期的に運営する必要がある
コミュニティマーケティングではLTV向上や新規顧客獲得などを期待できますが、顧客と時間をかけて関係を構築しなければなりません。
また、中長期的な運営により成果が出てくるため、社内で理解を得られないとコミュニティ活性化につながりにくいです。
コミュニティマーケティングは売上に直結する手法ではありません。
顧客との関係性を築き、安定した売上基盤を作る戦略を立てて、コミュニティマーケティングを実施することが大切です。
専門的なスキルを持つ人材のリソースを確保する
コミュニティを活性化させるには、コミュニティマネージャーといった専門的なスキルを持つ人材が必要です。
コミュニティの熱狂度を分析したり、メンバーのニーズに適したイベントを実施したりと、スキルの活用によりマーケティングの成果を最大化できます。
コミュニティが盛り上がると秩序を乱す人も出てくる可能性があり、メンバーの監視や課題解決への対策などが求められます。
コミュニティ活性化にはコミュニティマネージャーの選定が重要になるため、人材確保も視野に入れておきましょう。
関連記事:コミュニティマネージャーとは?オンラインコミュニティにおける役割を解説
BtoB企業におけるコミュニティマーケティング成功事例2選
BtoB企業におけるコミュニティマーケティング成功事例を2つ紹介します。
- アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社|コミュニティリーダーの採用によりコミュニティ活性化に成功
- Sansan株式会社|コミュニティ運営によりLTV向上に成功。
関連記事:企業コミュニティのメリットや有名企業の成功事例、作り方を紹介
アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社|コミュニティリーダーの採用によりコミュニティ活性化に成功
引用:アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社|JAWS-UG
AWSユーザーのコミュニティ「JAWS-UG」では各地域で勉強会やイベントを年間390回以上開催し、21,000人以上のメンバーが参加しています。(2022年時点)
JAWS-UGの特徴は複数のコミュニティを構築し、興味関心のある顧客同士が活発に意見を交換し合える点です。
また、JAWS-UGでは開設当初、影響力のある人材をコミュニティリーダーに選定しました。
コミュニティリーダーを支持する拡散力のあるメンバーを入れて、コミュニティを少しずつ大きくしていき、コミュニティマーケティングを成功させた事例です。
Sansan株式会社|コミュニティ運営によりLTV向上に成功
引用:Sansan株式会社|Sansan Innovation Navi
クラウド名刺管理サービスの株式会社Sansanは、人脈の可能性を広げる場として「Sansan Innovation Navi」を運営しています。
Sansan活用により人脈を広げられた顧客事例のコンテンツ制作や、成功した顧客にセミナー登壇してもらうなどの施策を実施しました。
また、コミュニティでは顧客の熱狂度別に階層を作成し、各層ごとにオフラインイベントを開催してコミュニティ活性化を図っています。
顧客のニーズに適したコミュニティ運営により顧客ロイヤルティを高め、LTVを向上させた成功事例です。
DISCOでコミュニティを形成しコアなファンを育成しよう
コミュニティマーケティングは、コミュニティを作りマーケティングに活かす手法で、LTVの最大化や新規顧客獲得に寄与します。
自社の商品やサービスに適した手法を取り入れることで成果につなげられるため、戦略を立てたうえでコミュニティマーケティングを実施することが大切です。
弊社kazeniwaのDISCOは、コミュニティマーケティング手法のひとつとなるコミュニティサイトを構築できるプラットフォームです。
DISCOでは掲示板機能やコミュニティ分析機能、バッジ機能などコアなファンを醸成・獲得できる機能が充実しています。
コミュニティを形成し、コアなファンを育成したい方は、ぜひお問い合わせください。